オードリー春日俊彰が2023年末に購入したメルセデス・ベンツGクラス(通称:ゲレンデバーゲン)は、芸能界でも大きな話題となりました。節約芸人として長年親しまれてきた春日の高級車購入は、相方の若林正恭が「ひとつの時代の終わりを感じた」と語るほどのインパクトがありました。
春日がGクラスを選んだ理由は、単なる見栄や贅沢ではありません。彼は購入前に1年間にわたって車屋さんに何度も足を運び、徹底的にリサーチを行いました。その結果、「売った時に値段が変わらない」という理由でGクラスを選択したのです。
購入方法も春日らしく、現金一括での支払いを選択しました。この購入スタイルは、彼の堅実な金銭感覚を表しており、投資としての側面を重視していることがうかがえます。
興味深いのは、春日がこの高級車を「お金を預けているという感じ」と表現していることです。これは単なる移動手段としてではなく、資産運用の一環として車を捉えている証拠といえるでしょう。
春日のGクラスの使い方は、一般的な車の使い方とは大きく異なります。若林によると、春日は「買った上で乗ってないんだから。売る時のために」という状況で、実際にはほとんど運転していないそうです。
この使い方について若林は「金庫みたいな感じ」と表現しており、春日が車を純粋な投資対象として捉えていることが分かります。メルセデス・ベンツGクラスは、その希少性と人気の高さから、中古車市場でも価値が下がりにくい車種として知られています。
春日のこの戦略は、彼の長年の節約生活で培った金銭感覚の延長線上にあります。むつみ荘時代から続けている倹約術の一環として、車も「フードロスにも寄与」するような効率的な使い方を模索しているのです。
実際に、春日は固定利回り投資の資産運用サービス「Funds」のCMにも出演しており、投資に対する関心の高さがうかがえます。彼にとって車は単なる移動手段ではなく、資産運用の一つの形なのです。
2024年3月に開催された「オードリーのオールナイトニッポンin東京ドーム」で、春日のGクラスが大きな災難に見舞われました。番組の企画で、春日の愛車がバレーボールや一斗缶をぶつけられ、さらにクリームまみれにされるという事態が発生したのです。
春日は後日、「私のメルセデスのゲレンデ、Gクラスがさ、めちゃくちゃされてね。勝手に持ち出されてさ」と、その時の状況を振り返っています。この騒動により、車には相当な損傷が生じ、修理が必要な状態となりました。
修理費用の見積もりを取った結果、なんと100万円という高額な修理費が必要となりました。しかし、春日らしく、この修理費用も現金で支払うことを選択しました。
特に印象的だったのは、春日が「100万の封筒を持って楽屋の前をウロウロ」していたというエピソードです。ラジオの生放送中に、この100万円を現金で手渡すという場面もあり、春日の現金主義が改めて注目されました。
春日のGクラス購入は、単なる個人の買い物を超えて、芸能界全体に大きな影響を与えました。若林が「ひとつの時代の終わり」と表現したように、これまでの中堅芸人のポジションに変化をもたらしたのです。
従来、春日のような中堅芸人は、高級外車を買う芸人を野次るスタンスでやってきました。しかし、春日自身が高級車を購入したことで、そのような立ち位置を取ることが難しくなりました。若林は「俺がめちゃめちゃ忖度芸人に見える」と、自身の立場の変化について語っています。
この変化は、山里亮太(南海キャンディーズ)、川島明(麒麟)、田中卓志(アンガールズ)らが賞レースのMCや審査員を務めるようになった流れと連動しています。同世代の芸人が本格的にスターになったことの象徴として、春日のGクラス購入が位置づけられているのです。
また、春日の購入方法や使い方は、従来の芸能人の高級車購入とは一線を画しています。見栄や贅沢ではなく、投資としての側面を重視する姿勢は、新しい芸能人の車との向き合い方を示しているといえるでしょう。
春日の車選びには、一般的な車好きとは異なる独自の視点があります。彼が重視するのは、デザインや性能よりも「リセールバリュー」と「資産価値」です。この考え方は、長年の節約生活で培った合理的な判断力の表れといえます。
メルセデス・ベンツGクラスは、その無骨なデザインと高い実用性から、世界中で人気の高いSUVです。特に日本では、その希少性から中古車市場でも価格が下がりにくく、春日の投資戦略にマッチした選択といえるでしょう。
春日の車に対するアプローチは、従来の「車は消耗品」という考え方を覆すものです。彼にとって車は、住宅や株式と同様の投資対象であり、将来的な資産形成の一環として位置づけられています。
今後、春日がどのような車の使い方をするのか、また次の車選びではどのような基準を設けるのかは、多くの人が注目するところです。彼の合理的なアプローチは、車を単なる移動手段ではなく、資産として捉える新しい価値観を提示しており、特に投資に関心のある人々にとって参考になる事例といえるでしょう。
また、春日の車購入は、芸能人の金銭感覚や価値観の変化を象徴する出来事でもあります。従来の「稼いだら使う」というスタイルから、「稼いだら投資する」というスタイルへの転換は、芸能界全体のトレンドとなる可能性があります。
春日の車事情は、単なる芸能ニュースを超えて、現代の資産運用や価値観の変化を考える上で興味深い事例となっています。今後も彼の車との向き合い方に注目が集まることでしょう。