走行中に「キンコーン」というチャイム音が鳴る現象は、多くのドライバーが経験する謎の音の代表例です。この音の正体は、カーナビの方向付きメモリ地点機能によるものです。
方向付きメモリ地点とは、特定の場所を登録した際の走行方向から再びその地点に近づくと、音で知らせてくれる機能です。高速道路走行中にナビゲーションの「地点登録」スイッチを誤ってタッチしてしまうと、自動的にその場所が方向付きメモリ地点として登録されてしまいます。
この機能の特徴は以下の通りです。
音を止めたい場合は、ナビゲーションの設定画面からメモリ地点を削除するか、音付きではないマークに変更することで解決できます。
「ピピピピ」という電子音が頻繁に鳴る場合、その原因はカーナビ本体ではなく、ドライブレコーダーのエラーである可能性が高いです。
実際の事例では、トヨタ プリウスに搭載されたDeiveman 720αドライブレコーダーから「NO Enough Space!」というエラーメッセージと共に警告音が鳴り続けるケースが報告されています。
ドライブレコーダー関連の音の特徴。
対処法としては、カーナビの操作画面でSDカードのフォーマットを実行することで、エラーが解消され正常な録画が再開されます。定期的なSDカードの容量確認とメンテナンスが重要です。
ホンダの純正カーオーディオブランド「Gathers(ギャザズ)」の一部カーナビには、記念距離メモリーという独特な機能が搭載されています。
この機能は以下のような距離で自動的に通知音を発します。
記念距離メモリーの詳細機能。
ただし、1000km、1111km、1234kmと立て続けに通知音が鳴ると煩わしく感じる場合があります。設定画面の「記念距離メモリー」項目で「しない」を選択することで、機能を無効化できます。
カーナビから聞こえる謎の音を正確に特定するためには、系統的な診断アプローチが必要です。音の発生源を特定する際の効果的な手順をご紹介します。
音の特徴による分類方法:
音の種類 | 頻度 | 発生タイミング | 推定原因 |
---|---|---|---|
キンコーン | 特定地点通過時 | 走行中 | メモリ地点通知 |
ピピピピ | 不定期 | エンジン始動時・走行中 | ドラレコエラー |
単発ビープ音 | キリ番距離 | 走行中 | 記念距離メモリー |
診断の際は、以下の点を確認することが重要です。
特に、音がカーナビ付近から聞こえても、実際の発生源は別の機器である可能性があります。ドライブレコーダーの電源を一時的に切断して音が止まるかどうかを確認することで、原因を特定できる場合があります。
カーナビから発生する謎の音を未然に防ぐためには、定期的なメンテナンスと適切な設定管理が欠かせません。
予防策の実践ポイント:
🔧 定期点検項目
📱 設定管理のベストプラクティス
特に重要なのは、誤操作による設定変更の防止です。タッチパネルの感度が高い機種では、清掃時や物の出し入れ時に意図しない操作が発生しやすくなります。
また、カーナビとドライブレコーダーが連動している場合は、両方の機器の取扱説明書を熟読し、相互の機能を理解しておくことが大切です。これにより、トラブル発生時の迅速な対応が可能になります。
定期的な動作確認として、以下の項目をチェックリストとして活用することをお勧めします。
これらの予防策を実践することで、突然の謎の音に悩まされることなく、快適なドライブを楽しむことができるでしょう。