海外で販売されているジムニートラックには、主に3つのタイプが存在します。
ニュージーランド仕様「ジムニー フラットデッキ」
ニュージーランドのスズキディーラーが販売する正規カスタム車両で、カウパートラックが制作を手掛けています。ホイールベースを8インチ(約20cm)延長し、シングルキャブ仕様に変更されており、最大の特徴は処理が困難とされるレインガーターモール(雨樋)まで美しく仕上げられている点です。
欧州仕様「ジムニーバン」
欧州では商用車として位置づけられるジムニーバンが存在し、これを並行輸入することも可能です。左ハンドル仕様で、現地価格は€23,915からとなっており、日本国内でオーダーするよりも早期納車が可能な場合があります。
英国カスタム仕様「ヨンパー」
英国のスタートアップ企業ヨンパー4×4社が製造する「ヨンパー」は、3代目ジムニーをベースとしたピックアップトラックです。最大積載量500kgを実現し、農業従事者向けの実用的な仕様として開発されています。
逆輸入によるジムニートラックの取得には、車両本体価格以外にも様々な費用が発生します。
価格構成の内訳
必要な手続き
逆輸入車両の登録には、以下の手続きが必要となります。
特に改造申請については、ピックアップトラック仕様への変更が大幅な構造変更にあたるため、専門業者への依頼が必須となります。
メリット
デメリット
逆輸入以外の選択肢として、国内でジムニーをピックアップ化するカスタム業者も存在します。
主要なカスタム業者
業者名 | 所在地 | 特徴 | 価格帯 |
---|---|---|---|
ネオスチール | 熊本県 | 農業仕様に特化 | 200万円~ |
コーヘイファクトリー | 静岡県 | マイティボーイ風デザイン | 250万円~ |
ネオスチールは地元農家からの「カッコいいクルマで農業をしたい」という要望から生まれた典型的な農業仕様を提供しており、実用性を重視した仕上がりが特徴です。
一方、コーヘイファクトリーは、かつての名車スズキ「マイティボーイ」を彷彿させるデザインで、ファッション性を重視した1台として人気を集めています。
ジムニートラックの逆輸入市場は、今後さらなる拡大が予想されます。
市場拡大の要因
注意すべきリスク
逆輸入を検討する際は、以下のリスクも考慮する必要があります。
現在、インドで開催された「オートエキスポ2023」では5ドアモデルが発表されるなど、ジムニーシリーズの多様化が進んでいます。これらの動向を踏まえると、ピックアップ仕様の正規導入も将来的には期待できるかもしれません。
投資判断のポイント
ジムニートラックの逆輸入を投資として考える場合、以下の点を重視することが重要です。
ジムニートラックの逆輸入は、単なる車両購入を超えた特別な体験と価値を提供します。十分な検討と専門業者との相談を通じて、理想的な一台を手に入れることができるでしょう。