ジーカー009最新情報と日本進出の可能性

中国発のプレミアムEVミニバン「ジーカー009」の最新スペックや価格、日本市場への進出予定について詳しく解説。アルファードを超える豪華装備と驚異的な加速性能を持つこの車両は、日本の高級ミニバン市場にどのような影響を与えるのでしょうか?

ジーカー009の全貌と市場展開

ジーカー009の概要
🚗
プレミアムEVミニバン

中国ジーリーが展開するプレミアムEVブランド「ジーカー」の大型ミニバン

驚異的な加速性能

0-100km/h加速3.9秒という爆速性能を実現

🌟
豪華な内装

ファーストクラス並みの快適性とマッサージ機能付きシート

ジーカー009のボディサイズとデザイン特徴

ジーカー009は、全長5209-5217mm×全幅2024mm×全高1812-1848mm、ホイールベース3205mmという大型ボディを持つプレミアムEVミニバンです。このサイズは、トヨタ「アルファード」(全長4995mm×全幅1850mm×全高1945mm)よりも全高以外は大きく、2024年4月に生産終了したトヨタ「グランエース」(全長5300mm×全幅1970mm×全高1990mm)にも迫る存在感を誇ります。

 

外観デザインは「光の泉」をコンセプトとした近未来的なスタイルを採用しており、フロントフェイスには縦ストライプ風の大型クロームメッキグリルと154個のLED光源が配置されています。特に印象的なのは、「Traces of Light」として知られるヘッドライトで、32個の個別に点灯するランプグループが流れるような光の効果を実現しています。

 

側面はフローティングルーフデザインを採用し、スクエアで精悍なフォルムを実現。リアには中央に「ZEEKR」のブランドロゴを配した貫通型テールライトデザインを採用し、長さ1.76メートルの「Wing of Light」クリスタルLEDテールライトには、合計402個のLED光源が組み込まれています。

 

ジーカー009の内装と快適性装備

ジーカー009の内装は、波紋をイメージしたドライバーコントロールスペースレイアウトを採用し、黒と白のコントラストのあるカラースキームによりミニマルでありながら未来的な雰囲気を演出しています。センターコンソールにはフローティングスタイルの大型スクリーンやデジタルインストルメントクラスターが配置され、68個のECUを制御してリンクする8155インテリジェントコックピットコンピューティングプラットフォームが搭載されています。

 

シート構成は基本的に6人乗りレイアウトで、ソフトナッパ・フルグレインレザー巻きのファーストクラスキャビンシートを全ラインアップに標準装備しています。特に注目すべきは、3つの強さレベルと5つのモードを備えたスパレベルのマッサージ機能で、50cmの特大レッグレストは電動で4方向に最大65度まで調整可能です。

 

2列目シートには15.6インチのモニターが搭載され、まるでファーストクラスのような趣を演出しています。また、車載オーディオシステムには日本のヤマハ製のものが採用されており、音響面でも高い品質を実現しています。

 

最上級モデルの「光輝」では、1列目との間にパーテーションを設け、プライベート空間を確保した4人乗り仕様となっており、「ミニバンのロールスロイス」とも称される豪華さを実現しています。

 

ジーカー009のパワートレインと性能

ジーカー009のパワートレインは、シングルモーター(FWD)またはデュアルモーター(4WD)を搭載しており、中国仕様のスペックでは、標準モデルの4WD車および最上級グレード「光輝」が最高出力580kW(789ps)を発生します。この驚異的なパワーにより、0-100km/h加速3.9秒という爆速性能を実現し、最高速度は全車230km/hに達します。

 

バッテリーには中国CATL製の第3世代バッテリー「Qilin(麒麟)」と呼ばれる三元系リチウムイオン電池を採用しており、標準モデルには108kWhと140kWhの2種類、最上級グレード「光輝」には108kWhを搭載しています。中国のCLTC基準による航続距離は702kmから900kmと、実用性も十分に確保されています。

 

車重が2830kgとヘビー級であるため、足まわりもフロントにダブルウイッシュボーン、リヤにはマルチリンクを組み、オプション設定にオートセルフレベリング機能と電磁制振装置を備えたエアサスが用意されています。

 

ジーカー009の価格設定と市場ポジション

ジーカー009の中国市場での価格設定は、標準モデルが43万9000元(約864万円)からスタートし、最上級の4人乗りモデル「光輝」が78万9000元(約1577万円)で販売されています。

 

現在中国で販売されている2024年モデルでは、「7人乗り・前輪駆動」「7人乗り・四輪駆動」「6人乗り・四輪駆動」の主に3グレードで構成されており、ベースグレードの「ME」が49万9000元(約988万円)、上級グレードの「WE」が58万8000元(約1165万円)という価格設定も報告されています。

 

この価格帯は、日本の高級ミニバン市場において、トヨタ「アルファード」やレクサス「LM」と競合する位置づけとなります。特に最上級モデル「光輝」は、30時間かけて手作業で磨かれる金属製のフロントグリルなど、細部にまでこだわった豪華な装備が特徴で、「大統領の移動スイートルーム」として最高の快適性と体験を提供するとされています。

 

ジーカー009の日本市場進出の可能性と影響

ジーカーは2025年中に日本市場でのEV販売を開始する予定で、ネット上では009の投入を予想する声も見受けられます。もし日本市場で展開されれば、トヨタ「アルファード/ヴェルファイア」、レクサス「LM」、そして発表を控える日産の新型「エルグランド」に続く、新たな大型ミニバンの選択肢となるでしょう。

 

ジーカーの親会社であるジーリー(吉利汽車)は、スウェーデンの「ボルボ」やイギリスの「ロータス」を傘下に持つ大手自動車メーカーで、成長を続けています。この技術的背景と資本力により、日本市場でも競争力のある製品を投入する可能性が高いと考えられます。

 

日本進出が実現した場合、特に注目されるのは先進的な安全運転支援システムです。009には、12個の短距離超音波レーダー、1個の超長距離ミリ波レーダー、4個のサラウンドビューカメラ、そして7個のカメラが搭載され、30種類の運転支援機能を持つとアナウンスされています。

 

また、一体型の圧鋳「Cリングシート」や「随型エアバッグ」などの革新的な安全装備も搭載されており、日本の厳しい安全基準にも対応できる可能性があります。

 

ジーカー009の日本進出は、国内の高級ミニバン市場に大きな変革をもたらす可能性があり、従来の日本車メーカーにとっても新たな競争相手となることが予想されます。特に、EVとしての環境性能と豪華な装備、そして驚異的な加速性能を兼ね備えた009は、日本の消費者にとって魅力的な選択肢となるかもしれません。