高速道路を走る覆面パトカーの定番車種は、間違いなくトヨタ・クラウンです。12代目(2003年~)から現行220系の15代目まで幅広く配備されており、外観が比較的地味な「ロイヤルサルーン」や「G」グレードに加え、スポーティな「アスリート」や「RS」グレードも導入されています。
ボディカラーは以下のような一般的な色が採用されています。
これらの色は元来フォーマルなクラウンで定番のカラーであり、一般車との見分けがほとんどつかないのが特徴です。外観上の手がかりとしては、キズや汚れひとつなく、異常なほどキレイに保たれていることが唯一の判別ポイントとなります。
過去には「コンフォート」と呼ばれる主にタクシー用途のセダンモデルをベースにした覆面パトカーが主流でしたが、現在はより一般車に溶け込みやすい車種が選ばれています。
覆面パトカーが高速道路で待機する場所には明確なパターンがあります。最も多いのは以下の場所です。
パーキングエリア・サービスエリア関連
インターチェンジ周辺
これらの場所で待機する理由は、違反車両を発見した際にすぐに本線に進入し、違反行為の現認を行うためです。通常、乗用車がこのような場所に停まっているのは極めて稀であり、覆面パトカーである可能性が高いといえます。
走行パターンとしては、片側2車線または3車線の高速道路で、追い越し車線以外の走行車線をゆっくりと走る地元ナンバーのクラウンやマークXなどは要注意です。
高速道路を走行中に覆面パトカーが「パトカーに続け」や「右走れ」といった表示を出すことがあります。これらの表示には明確な意味があります。
「パトカーに続け」表示の理由
実際には特に事故等がない場合でも、交通マナーの向上や注意喚起として活用されることがあります。特に、追い越し車線を占有し続ける車両に対して注意を促す目的で行われるケースが多く見られます。
これらの表示を見た際は、指示に従って安全運転を心がけることが重要です。覆面パトカーの指示は交通の安全確保が最優先の目的であることを理解しておきましょう。
覆面パトカーには実は複数の種類があり、それぞれ異なる目的で運用されています。高速道路で遭遇する可能性があるのは主に以下の3種類です。
機動捜査隊の車両
皇宮警察用車両
高速隊配備車両
交通違反の取り締まりに関わるのは主に「高速隊」配備の覆面パトカーです。これらの車両は一般車に紛れて取り締まりを行うことから、どれが覆面パトカーなのかを瞬時に判断するのは容易ではありません。
近年、全国各地で新しい覆面パトカーの配備が進んでいます。従来のクラウン一辺倒から、より多様な車種への展開が見られるのが特徴です。
新たに配備されている車種
この変化の背景には、従来のクラウンが「覆面パトカーの定番」として広く認知されてしまったことがあります。より効果的な取り締まりを行うため、一般ドライバーが予想しにくい車種への転換が進んでいるのです。
技術面での進歩
これらの技術革新により、覆面パトカーの取り締まり能力は年々向上しています。ドライバーにとっては、特定の車種だけを警戒するのではなく、常に安全運転を心がけることがより重要になってきています。
また、覆面パトカーの運用方法についても、従来の追跡型取り締まりに加え、予防的な注意喚起や交通流の誘導など、より多様な役割を担うようになっています。これは交通安全の向上という本来の目的により適した運用方法といえるでしょう。
高速道路での覆面パトカーは、単なる取り締まり車両ではなく、交通安全の維持という重要な役割を担っています。ドライバーとしては、これらの車両の存在を理解し、常に安全運転を心がけることが最も重要な対応策となります。