高速道路での交通取り締まりに使用される覆面パトカーは、一般的な機動捜査車両とは異なる特徴を持っています。
トヨタ クラウン(最多採用車種)
全国的に最も多く採用されているのがトヨタ クラウンです。交通取り締まり用として現在稼働しているのは、2008年以降に登場した13代目から15代目の3.5L以上エンジンモデルが中心となっています。通常のパトカーや捜査用覆面パトカーが2.5Lモデルを使用するのに対し、高速道路での取り締まりを円滑にするために大排気量エンジンが選ばれています。
日産 スカイライン(高出力モデル)
クラウンと並んで全国的に採用例が多い車種です。現在実働しているのは2006年以降の12代目・13代目がほとんどで、V型6気筒3.5Lエンジンの最高出力は300psオーバーを誇ります。さらに高出力な3.7Lエンジンを搭載した覆面パトカーも存在し、高速道路での追跡能力に優れています。
トヨタ マークX(特別仕様車)
特に注目すべきは警視庁交通機動隊に配備されている「+Mスーパーチャージャー」仕様です。V型6気筒3.5Lエンジンにスーパーチャージャーを追加し、ノーマルの318psから360psまでパワーアップされたコンプリートカーとなっています。
その他の採用車種
これらの車種は全て国産セダンで、ボディカラーはブラック、ホワイト、シルバーが多く採用されています。
覆面パトカーを外観から見分けるポイントは複数存在します。
車両の基本特徴
内装・装備品の特徴
覆面パトカーには一般車にはない特殊装備が搭載されています。
これらの装備は緊急時以外は室内に収納されており、外部からは見えにくくなっています。
乗車人員の特徴
覆面パトカーの運転パターンには独特の特徴があり、これが最も確実な見分け方とされています。
基本的な運転パターン
交通取り締まり用覆面パトカーは制限速度を厳守し、ウインカーをルール通りに点灯させるなど、まさに教習所の教本のような走り方をします。この模範的すぎる運転が逆に目立つ要因となっています。
追跡時の行動パターン
取り締まり時の手順
違反を確認した覆面パトカーの行動は以下の通りです。
警戒すべき運転パターン
高速道路での取り締まりに使用される覆面パトカーは、一般的なパトカーとは異なる高性能エンジンを搭載しています。
エンジン仕様の違い
車種別性能比較
車種 | エンジン | 最高出力 | 特徴 |
---|---|---|---|
クラウン | 3.5L V6 | 約280ps | 最も採用数が多い |
スカイライン | 3.5L/3.7L V6 | 300ps以上 | 高出力仕様あり |
マークX(特別仕様) | 3.5L V6+SC | 360ps | 警視庁専用モデル |
追跡性能の実際
これらの高性能エンジンにより、覆面パトカーは以下の能力を持っています。
実際の追跡では、違反車両がフェラーリやランボルギーニなどの高級スポーツカーであっても、ナンバープレートの確認と無線による連携により逃走は困難とされています。
覆面パトカーとの遭遇を避けるための実践的なテクニックと、安全運転のポイントを解説します。
基本的な安全運転原則
最も重要なのは制限速度の遵守です。しかし、実際の高速道路では流れに乗った運転も必要となるため、以下のポイントが重要です。
車線選択のコツ
他車との関係性
経験豊富なドライバーが実践している回避テクニック。
覆面パトカーの行動パターンを利用した対策
万が一の遭遇時の対応
もし覆面パトカーに停止を求められた場合。
これらの知識は違反を助長するためではなく、より安全で模範的な運転を実践するためのものです。覆面パトカーの存在を意識することで、自然と安全運転が身につき、結果的に事故のリスクも大幅に減少します。