デリカd6 エルグランド比較徹底解説

2025年登場予定のデリカD6と日産エルグランドの違いを詳しく比較。電動化、デザイン、価格、性能面での特徴を解説し、どちらがあなたに最適か?

デリカd6 エルグランド比較

デリカD6 vs エルグランド 主要比較ポイント
パワートレイン

デリカD6はPHEV・EV専用、エルグランドはガソリンエンジン中心

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デザインコンセプト

デリカD6はSUVライク、エルグランドは高級ミニバン路線

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価格帯

デリカD6は550-700万円、エルグランドは400-600万円想定

デリカd6の電動化戦略とエルグランドとの差別化

デリカD6の最大の特徴は、完全電動化によるパワートレイン革新です。PHEVモデルでは2.4L直列4気筒MIVECエンジンに前後2基のモーターを組み合わせ、総合出力は285ps(エンジン133ps+前116ps+後136ps)を発揮します。EV走行距離は約80kmを想定しており、日常の短距離移動は完全電動で対応可能です。

 

一方、フルEVモデルでは前後デュアルモーター4WDシステムにより394psの高出力を実現し、航続距離600kmを目指しています。60kWh前後の大容量バッテリーを搭載することで、長距離ドライブでも安心して利用できる設計となっています。

 

エルグランドとの最大の違いは、この電動化への完全移行です。エルグランドが従来のガソリンエンジンを中心とした設計を継続する見込みに対し、デリカD6は三菱の強みであるPHEV技術を前面に押し出した戦略を採用しています。これにより、環境性能と走行性能の両立を図り、新時代のミニバンとしてのポジションを確立しようとしています。

 

デリカd6のデザイン進化とエルグランドとの外観比較

デリカD6のエクステリアデザインは、2023年ジャパンモビリティショーで発表された「MITSUBISHI D:X Concept」の要素を取り入れた革新的なスタイリングが採用されます。最新の「ダイナミックシールド」デザインをさらに進化させ、縦型LEDヘッドライトがフロントの存在感を強調する設計となっています。

 

ボディサイズは現行デリカD:5とほぼ同等の全長4800mm×全幅1800mm×全高1875mm程度を維持しながら、フェンダーの張り出しを強化してSUVらしいたくましさを演出します。特に注目すべきは、オーバーフェンダーの装着によりオフロード感を強めたデザインで、これがエルグランドとの明確な差別化要素となっています。

 

エルグランドが高級ミニバンとしての上品さと都市部での使いやすさを重視したデザインを採用するのに対し、デリカD6は「未来的でありながらタフ」というコンセプトで、アウトドアユーザーにも訴求する力強いスタイリングを追求しています。リアデザインでは横長のLEDテールランプがワイド感を強調し、アンダーガードの強化により悪路走破性をアピールする設計となっています。

 

デリカd6とエルグランドの価格設定と市場戦略

デリカD6の価格設定は、電動化技術の搭載により現行モデルから大幅に上昇する見込みです。エントリーグレード「G」が約550万円、ミドルグレード「P」が約620万円、最上級グレードが700万円前後と予想されています。この価格帯は、PHEVシステムと最新の安全装備、高品質な内装材を考慮した設定となっています。

 

一方、エルグランドは従来のガソリンエンジンを中心とした設計により、400万円台から600万円台の価格帯を維持する可能性が高く、デリカD6との価格差は明確に存在します。この価格差は、両車の市場ポジショニングの違いを反映しており、デリカD6がプレミアムミニバン市場を狙うのに対し、エルグランドはより幅広い層をターゲットとした戦略を採用しています。

 

興味深いのは、デリカD6とエルグランドが兄弟車として開発される可能性があることです。ルノー・日産の新型プラットフォーム「CMF」を共有することで、開発コストの削減と技術の共有を図りながら、それぞれのブランドアイデンティティを維持する戦略が検討されています。

 

デリカd6の走行性能とエルグランドとの使用シーン比較

デリカD6の走行性能は、最新のS-AWC(Super All Wheel Control)システムの搭載により、現行モデルを大幅に上回るオフロード性能を実現します。PHEVシステムによる即座のトルク発生と4WDシステムの組み合わせにより、悪路での走破性が格段に向上しています。

 

燃費性能についても、PHEVモデルではEV走行とエンジン走行の最適な組み合わせにより、WLTCモードで16.5km/L程度の優秀な数値を達成する見込みです。長距離走行時はエンジンとモーターの協調制御により、800km以上の航続距離を確保できる設計となっています。

 

エルグランドとの使用シーン比較では、デリカD6がアウトドア活動や悪路での使用に特化しているのに対し、エルグランドは都市部での快適な移動に重点を置いた設計となっています。デリカD6は最低地上高200mm以上を確保し、アプローチアングルとデパーチャーアングルも大幅に改善されており、本格的なオフロード走行にも対応可能です。

 

室内空間については、両車ともに3列シート7人乗りを基本としながら、デリカD6は新世代プラットフォームの採用により室内空間の拡大を実現しています。特に後席の快適性が向上し、長距離移動時の疲労軽減に配慮した設計となっています。

 

デリカd6の独自技術とエルグランドにない革新的機能

デリカD6には、エルグランドにはない独自の革新的機能が多数搭載される予定です。最も注目すべきは、三菱独自の「V2H(Vehicle to Home)」機能で、家庭用電源として車両のバッテリーを活用できるシステムです。災害時の非常用電源としても活用でき、一般家庭の約10日分の電力を供給可能な大容量バッテリーを搭載しています。

 

また、アウトドア専用の「キャンプモード」も新たに追加され、車両を停止した状態でエアコンや照明、電子機器への給電を長時間継続できる機能を備えています。この機能により、車中泊やキャンプでの快適性が大幅に向上し、アウトドア愛好家にとって魅力的な選択肢となっています。

 

インテリア面では、12.3インチの大型ディスプレイと最新のMI-PILOTシステムが標準装備され、高速道路での同一車線運転支援機能を実現しています。さらに、マルチアラウンドビューモニターとデジタルルームミラーの組み合わせにより、360度の視界確保と安全性の向上を図っています。

 

エルグランドが従来の高級ミニバンとしての快適性を重視するのに対し、デリカD6はテクノロジーとアウトドア性能を融合した新しいカテゴリーのミニバンとして、独自のポジションを確立しようとしています。この差別化戦略により、両車は異なる市場セグメントでの成功を目指しています。