両面テープで貼るだけのデイライトが、車検で10万円超の再整備を要求されることがあります。
デイライトは「見た目のカスタム」として人気が高いパーツですが、日本では2016年10月に初めて保安基準が明文化されました。それ以前は法的な位置づけが曖昧で、みんカラでも「車検前に外した」という整備手帳が多数投稿されていた背景があります。
保安基準が整備された今も、後付けデイライトには守るべきルールが多く存在します。まず光度については、1,440カンデラ(cd)以下であることが義務づけられています。ろうそく1本がおよそ1cdなので、1,440cdは「かなり明るい懐中電灯」程度のイメージです。これを超えると対向車を眩惑させるとして車検で不合格になります。
次に色は白色のみが許可されています。以前は青いデイライトが主流でしたが、2016年の改正後は白色限定です。白色の目安は色温度3,000K〜6,000K程度で、6,000Kを超えると青白さが増し、検査員によって「青」と判断される可能性が出てきます。
照明部の面積も規定があり、1個あたり25cm²以上200cm²以下でなければなりません。25cm²はほぼ名刺の4分の1程度の面積で、小さすぎるデイライトLEDテープは基準を下回ることがあります。
取り付け個数は左右2個まで。個数が多いと「その他灯火類」のカテゴリにも抵触する可能性があるため、注意が必要です。
出典:保安基準の詳細条文(国土交通省)
国土交通省 道路運送車両の保安基準 第202条の2(昼間走行灯)
みんカラの整備手帳には、車種別の詳細な配線図付き投稿が豊富にあります。初めてデイライトを取り付ける場合は、自分の車種名+「デイライト 整備手帳」で検索すると、同じ車に乗るオーナーのリアルな施工例が見つかります。これは使えそうです。
電源の取り出し方法として最も多く投稿されているのが、室内ヒューズボックスからのIG電源(イグニッション電源)またはACC電源の取り出しです。IG電源はエンジン始動時のみ通電し、ACC電源はキーをACCポジションにした際に通電します。
手順の流れは基本的に次の通りです。まずヒューズボックスの配置図で「IG」または「ACC」と書かれたヒューズを確認します。次に、エーモンなどのメーカーが販売するヒューズ電源(平型・ミニ平型など形状に注意)を差し込んでプラス電源を取り出します。マイナスはボディアースとして車体金属部のボルトに接続します。
配線が完了したら、そのままデイライトを点灯させるだけでは保安基準を満たしません。保安基準が原則です。ヘッドライト点灯時にデイライトが自動で消灯する回路が必要になります。
この「連動消灯」を実現するのが5極リレーです。5極リレーは通常時にデイライト側へ電流を流し、ヘッドライトやスモールが点灯したことを感知すると自動でデイライトへの電流を遮断する仕組みです。エーモンの「1245」などの製品が多くのみんカラユーザーに使われています。配線の流れは「IGまたはACC電源→デイライト→5極リレー→ヘッドライトのイルミ信号」という構成になります。
エーモン工業は電装DIY向けのリレーや配線パーツの国内メーカーで、みんカラでも多数の取り付け事例で使用されています。
エーモン公式:5極リレー使用例特集(デイライトの配線図付き)
車検で落ちる理由として、みんカラや価格.comのQ&Aには毎年同じパターンの失敗談が繰り返し投稿されています。代表的な3つのNGパターンを整理します。
①色のNG:青系・赤系デイライトの取り付け
「デイライト」と商品名に書かれた製品を購入したのに車検NGになるケースの多くが色の問題です。保安基準上のデイライト(昼間走行灯)に適合するには白色しか認められていません。ただし300cd以下の製品は「その他灯火類」として扱われ、フロントに装着する場合は赤以外の色なら許容されます。つまり、購入した製品が300cdを超えるかどうかで判断基準が変わるということです。
②点滅のNG:シーケンシャル(流れる)タイプの誤用
近年人気のシーケンシャルLEDを「デイライトとして」使用するのは原則NGです。保安基準では「点滅するものでないこと」と明記されており、流れるように点灯するタイプはこれに該当します。厳しいところですね。ただし、ウインカーとの兼用で方向指示として使う場合は別の基準が適用されます。デイライトとウインカーを兼用するタイプは「ウインカー作動中は同側のデイライトを消灯または光度を低下させる構造」であればOKです。
③取り付け位置のNG:高さ・間隔の見落とし
取り付け位置に関して、地上からの高さは下縁250mm以上・上縁1,500mm以下という規定があります。両面テープでバンパー下端に貼り付けた場合、車高が低い車では250mmを下回ることがあります。また左右の内側の間隔が600mm以上(車幅1,300mm未満の場合は400mm以上)必要で、狭い位置に並べて取り付けると規定未満になります。
これら3点を事前に確認しておけば、車検再整備の費用(一般的に5,000円〜数万円)を未然に防げます。規定内に収まっていることを確認しておけばOKです。
出典:デイライト・保安基準のわかりやすい解説
DIYラボ:青いデイライトは違法で車検に通らないって本当?(IPF市川研究員監修)
みんカラで「車検対応デイライト」と投稿されている施工例を見ると、正確には「昼間走行灯(デイライト)」ではなく「その他灯火類」として取り付けているケースが多数あります。意外ですね。
その他灯火類とは、ヘッドライトやテールランプなど保安基準で「灯火」と定義されているもの以外のランプ全般を指します。フォグランプやアンダーネオン、装飾ランプなどもここに含まれます。
昼間走行灯とその他灯火類の最大の違いは光度の上限です。
| 区分 | 光度上限 | 色 | 取付位置規定 |
|---|---|---|---|
| 昼間走行灯(DRL) | 1,440cd以下 | 白色のみ | 厳密(高さ・間隔・個数すべて規定あり) |
| その他灯火類 | 300cd以下 | フロント:赤NG、他はOK | 比較的自由度が高い |
つまり、明るさを300cd以下に抑えた製品を選べば「その他灯火類」として扱われ、ヘッドライト連動消灯の回路が不要になるケースもあります。ただしその他灯火類にも「点滅しないこと」「配線が露出していないこと」「突起物にならないこと」などのルールが適用されるため、まったく自由というわけではありません。
みんカラのDIYユーザーの多くは、この「その他灯火類」として手軽に取り付けできる製品を選ぶ傾向があります。配線がシンプルになる点がDIYに向いているからです。IG連動の消灯制御が不要になることで、初心者でも作業時間を2〜3時間に抑えられる事例が多数投稿されています。
出典:その他灯火類の規定条文
国土交通省 道路運送車両の保安基準の細目を定める告示 第140条(その他灯火類)
みんカラの投稿から読み取れる費用感をまとめると、DIYで完結する場合の総コストはおよそ3,000円〜12,000円程度です。内訳としてはデイライト本体が1,000円〜8,000円、ヒューズ電源・配線材料が500円〜1,500円、5極リレーが500円〜1,000円前後が相場です。
プロに依頼した場合の工賃は5,000円前後が一般的とされていますが(出典:カーネクスト)、この工賃は「取り付けのみ」であり、保安基準の確認や車検時の適合調整は含まれないことがほとんどです。プロへの依頼が条件です、というわけではありませんが、保安基準の確認まで含めた作業を頼む場合は事前に確認が必要です。
DIYで製品を選ぶ際の具体的なポイントを整理すると、以下の3点が重要です。
- 光度の明記:商品ページに「○○cd」と記載されているものを選ぶ。300cd以下ならその他灯火類として扱われ、配線が簡単になります。1,440cd以下の製品を昼間走行灯として使用したい場合は、ヘッドライト連動消灯の配線が必須です。
- 照明部面積の確認:LEDテープタイプは1個あたりの面積が25cm²未満になりがちです。商品サイズをメジャーで事前に確認しましょう。
- 取り付け方法の確認:両面テープのみの固定は「簡単に脱着できる」として車検で指摘されることがあります。取り付け後にガタつきがないかも確認が必要です。
みんカラのパーツレビューでは「車検OK」「整備手帳あり」と書かれた投稿が参考になります。自分の車種名と「デイライト パーツレビュー」で検索すると、同車種での適合情報が見つかりやすくなります。実際に「みんカラで調べてから購入した」というユーザーの声も多く、購入前リサーチとして非常に有効です。
デイライト選びに迷ったときは、まずみんカラの整備手帳で同車種の施工例を確認することが一番の近道といえます。
みんカラ:デイライト取り付けの整備手帳・パーツレビューまとめ

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