レズバニが2022年10月11日に発表したベンジェンス車は、「世界で最もタフな3列SUV」として位置づけられています。このSUVの基本仕様は以下の通りです。
ボディサイズ
乗車定員
ベースとなっているのはキャデラック・エスカレードですが、外観は完全に作り変えられており、角張った装甲的なボディデザインが特徴的です。22インチホイールと外径35インチという大型タイヤを装着し、パノラミックサンルーフやパワーリフトゲートなどの快適装備も備えています。
ベンジェンス車の最大の特徴は、その革新的な防犯システムにあります。オーナーの許可なくドアに触れようとすると、侵入者に電流を流すことができる電撃システムを搭載しています。
主要防犯機能
これらの機能は「ミリタリーパッケージ」として提供され、追加費用は約1606万円となっています。近年の車両盗難増加を背景に、こうした防犯機能への注目が高まっています。
ベンジェンス車には複数のエンジンオプションが用意されており、用途に応じて選択可能です。
エンジンラインナップ
エンジン種類 | 最高出力 | 最大トルク | 特徴 |
---|---|---|---|
6.2L V8 | 426馬力 | 623Nm | 標準エンジン |
直6ターボディーゼル | 281馬力 | 623Nm | 燃費重視 |
6.2L V8スーパーチャージド | 700馬力 | 911Nm | 最高性能 |
最上位の6.2リッターV8スーパーチャージドエンジンは、レズバニ専用チューンが施されており、700馬力という圧倒的なパワーを発揮します。これは同社の過去モデル「タンク」で使用されていたダッジ「チャレンジャーSRT デーモン」由来の技術を発展させたものです。
ベンジェンス車のエクステリアデザインは、「バーチャル世界の近未来的なクルマと最も高性能な軍用SUVからインスピレーションを得た」とレズバニが説明しています。
エクステリアの特徴
インテリアは豪華さと機能性を両立させており、湾曲したOLEDディスプレイが特徴的です。キャデラック・エスカレード譲りの上質な内装に、レズバニ独自の装備が追加されています。
後席をエグゼクティブシート仕様にカスタマイズすることも可能で、VIP輸送にも対応できる仕様となっています。
ベンジェンス車の価格設定は、その特殊性を反映した高額なものとなっています。
価格構成
車両の予約はレズバニの公式Webサイトで可能となっており、既に多数の注文が入っているとされています。
レズバニは2017年の「タンク」発売以来、装甲車路線にシフトしており、ベンジェンス車はその集大成とも言える存在です。同社の過去の実績を見ると、2019年には1000馬力のスーパーSUVを発表するなど、常に業界の注目を集めてきました。
ベンジェンス車は単なる高級SUVではなく、現代の治安情勢を反映した「民間用装甲車」として位置づけられており、富裕層やセキュリティを重視する顧客層をターゲットにしています。その革新的な防犯システムと圧倒的な存在感は、自動車業界に新たな可能性を示していると言えるでしょう。