ナンバー未登録でトレーラーを公道走行すると、違反点数12点で即免停になります。
バイクトレーラーで2台積みを検討するとき、最初につまずくのがサイズ選びです。一般的に市販されている2台積み専用トレーラーは、全長3,390mm〜3,630mm、全幅1,470mm〜2,210mm程度の製品が中心となっています。
例えばロフトジャパンの「YBK-34」は全長3,390mm、全幅1,470mm、最大積載量300kgの軽トレーラー規格で、2台積みに特化した設計です。一方、タイトジャパンの「MC MAXTRAILER TANDEM」は全長3,630mm、全幅2,210mmの普通トレーラー規格で、最大積載量はなんと500kgと余裕があります。
大切なのは、積載予定のバイク2台の合計重量と全長・全幅を事前に測っておくことです。例えば250ccクラスのネイキッドバイクの車両重量は150〜170kg程度なので、2台で300〜340kg前後になります。これにライダーの荷物が加わるケースを想定して、余裕ある積載量のモデルを選ぶのが原則です。
また「バイク1台の積み方がトレーラー中央1台用」のアタッチメントを別途用意できる製品もあります。これは意外と見落とされがちですが、ホイールベースが長い大型バイクや車幅の広いアドベンチャー系バイクを1台だけ積みたいときに役立ちます。2台積み前提で購入しても、将来の使い方が変わる場合を想定して拡張性をチェックしておくと、長く使いやすい買い物になります。
| モデル例 | 全長 | 全幅 | 最大積載量 | 規格 |
|---|---|---|---|---|
| ロフトジャパン YBK-34 | 3,390mm | 1,470mm | 300kg | 軽トレーラー |
| タイトジャパン TANDEM | 3,630mm | 2,210mm | 500kg | 普通トレーラー |
サイズ感の目安として、全長3,390mmはセダン1台分(約4.5m)よりやや短いくらい、全幅1,470mmは軽自動車の車幅とほぼ同じです。駐車場や保管場所の寸法と照らし合わせておきましょう。これが基本です。
参考リンク(2台積みバイクトレーラーの製品ラインナップ・スペック詳細)。
バイク用トレーラー一覧 | ロフトジャパン(全長・積載量・規格を一覧比較)
「牽引免許がないとトレーラーは引けない」と思っていませんか。実際には、総重量750kg未満のトレーラーであれば普通免許だけで牽引が可能です。市販のバイク2台積み用トレーラーの多くは車両重量140〜250kg前後なので、バイク2台を積んでも総重量750kgを超えるケースはほとんどありません。牽引免許が不要なのは大きなメリットです。
ただし、牽引するバイクの排気量によって、ルールがまったく異なります。
まず125cc以下のバイクでトレーラーを引く場合、リアカー扱いとなりナンバープレートは不要です。しかし最高速度が25km/hに制限されるため、街中での実用性は限られます。
126cc以上250cc以下のバイクでトレーラーを牽引する場合は、トレーラー側に白ナンバー(検査対象外軽自動車の被牽引車)を取得する必要があります。車検は不要ですが、軽自動車検査協会での届出・自賠責保険への加入・自動車税の納付が求められます。最高速度は80km/hとなり、一般道も法定速度で走れるようになります。実用的なのはこのクラスです。
251cc以上のバイクで牽引する場合は、トレーラーが軽自動車(黄色4ナンバー)扱いとなり、2年ごとの車検が発生します。さらに車庫証明の届出、年間の自動車税・重量税・自賠責保険料がすべてかかります。2年ごとの車検費用は数千円〜1〜2万円程度(民間車検場委託の場合)が目安です。
なお、ナンバー未取得のまま公道を走行した場合は無車検・無保険の交通違反となり、違反点数12点が加算されて即座に免許停止処分になる可能性があります。これは致命的なリスクです。
| 牽引バイクの排気量 | 最高速度 | ナンバー | 車検 | 自賠責 |
|---|---|---|---|---|
| 〜125cc | 25km/h | 不要 | 不要 | 不要 |
| 126〜250cc | 80km/h | 白(必要) | 不要 | 必要 |
| 251cc〜 | 80km/h | 黄(必要) | 必要 | 必要 |
また、トレーラーを牽引しての高速道路走行は可能ですが、法定最高速度は80km/hに制限され、料金区分が一段階上がります(軽自動車で牽引→普通車料金、普通車で牽引→中型車料金)。さらに、ETC利用の場合は車載器の「牽引装置有り」セットアップへの更新が必要です。セットアップ未更新のまま通過しても事故にはなりませんが、実際には料金区分が正しく処理されない可能性があるため、購入・使用前に確認しましょう。
参考リンク(バイクでのリアカー・トレーラー牽引の法律解説、行政書士による詳細情報)。
バイクでリアカーは引ける?リアカー・トレーラーの法律を徹底解説 | オフィスたかはし(排気量別の制限速度・登録要否・費用の比較表あり)
バイクトレーラーを購入した後、実際に公道を走るまでにはナンバープレートの取得が必要です。手続きの流れと費用感を知っておくと、準備がスムーズになります。
126cc〜250ccのバイクで牽引する軽トレーラーの場合、申請先は軽自動車検査協会です。必要書類は住民票または印鑑証明書(発行3か月以内)、譲渡証明書、使用者の認印程度で、車両を持ち込む必要がありません。費用の目安は下記の通りです。
初年度に必要な法定費用の合計は、おおよそ1万6,000円〜2万円程度です。一般的な250ccバイク1台の自賠責保険料とほぼ同水準と考えると、それほど高くはないでしょう。
251cc以上のバイクで牽引する場合は、トレーラーが小型・普通トレーラーの扱いになり、車庫証明の取得(最寄りの警察署で申請、1週間程度かかります)と運輸支局への持ち込み検査が必要です。また初年度2年有効の車検のあと、2年目以降は毎年車検が必要になります。自動車税も年間5,300〜10,200円程度と軽トレーラーより高くなります。
任意保険についても注意が必要です。現在加入している車の任意保険が「トレーラー牽引中の事故」をカバーするかどうかは保険会社によって異なります。カバーされない場合は契約内容の変更が必要になるため、トレーラー購入前に必ず保険会社に確認する手順を踏みましょう。
また、トレーラーのメンテナンスとして忘れてはならないのがハブベアリングへのグリスアップです。これを怠るとベアリングが焼き付き、走行中にタイヤが外れる危険があります。使用頻度にもよりますが、年1回程度のグリスアップを習慣にしておくと安心です。
2台のバイクをトレーラーに積む際に最も重要なのが、重量バランスと固定方法です。ここを間違えると走行中の車両が蛇行したり、トレーラーがスイングする原因になります。
前後バランスについての原則は、積荷全体の重心が車軸の少し前側(全体の前方から55〜60%程度)に来るように調整することです。重心が後ろに偏ると、牽引車のリア荷重が抜けてハンドルが効きにくくなります。重心は前方寄りが基本です。
左右バランスについては、2台のバイクを並べたときに左右の重量差を極力なくすことが重要です。重量の違う2台を積む場合は、重いバイクをトレーラーの中央寄りに配置して左右差を減らしましょう。
タイダウンベルト(タイダウンストラップ)を使った固定方法については、各バイクにつき最低2本のベルトを使い、フロント側とリア側からクロスさせるように締め付けるのが基本です。フロントフォークへのタイダウン時はフォークを少し沈み込ませた状態で締めると、走行中の振動でベルトが緩みにくくなります。
また、バイクトレーラーに積載物が左右どちらかに1cmでもはみ出すと、積載物大きさ制限超過の交通違反(違反点数1点、普通車で7,000円の反則金)となります。これは意外と見落とされやすいポイントです。一方、後方へのはみ出しはトレーラー全長の10%以内なら違反になりません。
独自の視点として補足しておきたいのが、2台の積み込み順序です。一般的に奥側(前方側)のバイクを先に積み、手前(後方側)のバイクを後から積む流れが安全です。奥のバイクを積んだ状態で手前を積もうとすると、重心が前方に偏った状態で作業することになり、トレーラーが前方に傾きやすくなります。積み込み台(ラダー)が固定されているかを確認してから作業を進めることも大切です。
参考リンク(トレーラーへのバイク積み込みに関わる一般的な注意事項と違反リスク)。
トレーラーよくあるご質問 | ロフトジャパン(積載はみ出しの違反点数・反則金・登録手続きの詳細)
バイクトレーラーを長期間快適に使い続けるためには、保管方法と定期メンテナンスが欠かせません。購入後に「思っていたより手間がかかった」という声が多いのも事実です。
まず保管場所について。軽トレーラーは車庫証明が原則不要(東京23区・大阪市内・人口30万人以上の自治体は要届出)ですが、実際の保管場所に関しては住宅地の道路上に長期放置することはできません。全長3.4m前後のトレーラーを収納できる場所(駐車場・ガレージ・空きスペース)を事前に確保しておく必要があります。軽自動車1台分よりやや長い印象です。
次にメンテナンスの頻点です。トレーラーに特有の整備項目として、以下が挙げられます。
海水や砂に触れた場合はすぐに水洗いをすることが、錆の進行を防ぐ最大の対策です。これは必須です。
また、軽トレーラーの継続車検(2年ごと)は軽自動車検査協会への持込みか、民間車検場への委託で行います。費用は民間車検場委託で1〜2万円程度が一般的な目安です。車検が近づいたら、自賠責保険・納税証明書・車検証の3点を手元に準備しておきましょう。
長期間使わない時期があれば、チェーンやヒッチ部の可動部分に潤滑油を定期的に差しておくと、次に使うときの動きがスムーズになります。いいことですね。適切なケアを続ければ、バイクトレーラーは10年以上使い続けられる耐久性を持つ製品が多いため、初期コストの元は十分に取れるでしょう。