アルファード30系では、スペアタイヤがメーカーオプション設定となっており、車両購入時にのみ選択可能です1。価格は11,000円から14,300円で設定されており、標準装備ではパンク修理キットが搭載されています1。
スペアタイヤを選択した場合、床下収納スペースの約半分を占有するため、荷室の使い勝手に影響を与える点も考慮が必要です1。また、現行モデルではユニバーサルステップとの同時装着ができない制約があり、重量の関係で選択が制限されています。
メーカーオプションの特徴として、専用の固定器具が車体に固定されており、後付けでの装着は技術的に困難です。車体にネジ穴が開けられ、固定ピンが車体にしっかりとねじ込まれる構造となっているためです。
アルファード20系と30系では、スペアタイヤの格納場所が異なります。20系では車両後部の床下に格納されており、30系では運転席側のラゲッジスペース床下に配置されています4。
取り出し方法は以下の手順で行います。
格納場所の確認は、緊急時に慌てないためにも事前に行っておくことが重要です。特に30系では、一見何もないように見えるラゲッジスペースに隠されているため、初回の確認時は説明書を参照することをお勧めします。
スペアタイヤ交換作業は、安全性を最優先に以下の手順で実施します。
事前準備
交換作業手順
ジャッキポイントは、フロントタイヤ後方、リアタイヤ前方の専用マークがある箇所を使用します54。間違った場所でのジャッキアップは車体損傷の原因となるため注意が必要です。
スペアタイヤ選択時には、いくつかの重要な注意点があります。まず、装着されるのはテンパータイヤ(応急用タイヤ)で、通常タイヤより幅が細く、速度制限(80km/h以下)があります。
主なデメリット
選択時の判断基準
パンク修理キットでは対応できない損傷(サイドウォールの破損、大きな穴など)に対応できる点が最大のメリットです1。特に高速道路での走行が多い方や、遠出の機会が多い方には推奨されます。
一方で、市街地中心の使用で、すぐにタイヤショップにアクセスできる環境であれば、パンク修理キットでも十分対応可能です。
スペアタイヤには、緊急時以外にも意外な活用法があります。まず、後輪荷重の増加により、バンプ(跳ね上がり)を軽減し、乗り心地の向上に寄与する効果があります。
知られざる活用法
メンテナンスの裏技
スペアタイヤの空気圧は、通常タイヤより高めに設定されているため(通常2.4~2.6kg/cm²)、定期点検時に他のタイヤと合わせて確認することで、いざという時の使用不能を防げます4。
また、スペアタイヤ用のカバーは通気性のある化学繊維製で、湿気によるタイヤ劣化を防ぐ効果があります。このカバーを定期的に外して清掃することで、タイヤの状態を良好に保つことができます。
社外ホイール使用時の注意
純正以外のホイールを使用している場合、スペアタイヤ交換時にはテーパーナットが必要になる場合があります。事前に適合するナットを準備しておくことで、緊急時の対応がスムーズになります。
トヨタ公式マニュアルでは詳細な交換手順が確認できます
https://manual.toyota.jp/vellfire/3017/cv/ja_JP/contents/vhch07se020406.php