トヨタは2024年12月20日、待望のアルファード廉価版となる「Xグレード」の発売を正式発表しました。発売日は2025年1月7日に決定し、現行モデルで最も購入しやすい価格帯での提供が実現します。
新型アルファードは2023年6月の発売以降、最廉価グレードでも540万円という高価格設定により、多くのユーザーから「手が届きにくい」との声が上がっていました。今回のXグレード追加により、この課題が大幅に改善されることになります。
発売時期の決定に至った背景には、半導体不足による生産調整の安定化があります。当初はグレードを絞って発売していたアルファードですが、生産体制の整備により、ついに廉価版の投入が可能となりました。
新設定されたXグレードの価格は以下の通りです。
標準モデル(ハイブリッド)
サイドリフトアップチルトシート装着車(ガソリン)
最も注目すべきは、サイドリフトアップチルトシート装着車の436.2万円という価格設定です。これは従来のZグレード(635万円)と比較して、実に125万円もの価格差となります。
先代アルファードのXグレードが359万7000円だったことを考慮すると、約76万円の価格上昇となりますが、装備の充実度を考慮すれば妥当な価格設定といえるでしょう。
Xグレードの装備は、上位グレードから一部機能を簡素化しつつも、実用性を重視した構成となっています。
主要装備
簡素化された装備
特筆すべきは、安全装備については上位グレードと同等レベルを維持している点です。価格を抑えながらも、トヨタが重視する安全性能に妥協はありません。
サイドリフトアップチルトシート装着車については、福祉車両としての機能を備えながら、一般ユーザーでも購入可能な価格設定となっています。
現在のアルファード全体の納期は6〜8ヶ月程度となっていますが、新設定のXグレードについては、発売開始直後の注文集中が予想されます。
予想される納期
購入を検討している方は、発売開始と同時にディーラーでの商談を開始することをお勧めします。特に人気色やオプション装備を希望する場合は、さらに納期が延びる可能性があります。
KINTOでの取り扱いについても検討されており、リース契約での利用も可能になる見込みです。月額料金での利用を希望する方は、こちらの選択肢も検討してみてください。
Xグレードの投入により、アルファード市場は大きく変化することが予想されます。これまで価格面で競合他社に流れていた顧客層の取り込みが期待されます。
市場への影響
今後の展開として、さらなる廉価版の投入可能性も示唆されています。特に300万円台での提供を求める声が多く、トヨタとしても検討課題となっているようです。
また、PHEVモデルの追加も同時に発表されており、アルファードのラインナップは大幅に拡充されることになります。電動化への対応も含め、トヨタの高級ミニバン戦略は新たな段階に入ったといえるでしょう。
廉価版の成功により、次期モデルチェンジ時には、より幅広い価格帯での展開が期待されます。ユーザーの多様なニーズに応えるラインナップ構成が、アルファードブランドのさらなる発展につながることでしょう。