アルファード8人乗りモデルの最大の特徴は、2列目に採用された6:4分割チップアップシートです。このシートは3人掛けのベンチシート形式となっており、7人乗りモデルのキャプテンシートとは大きく異なります。
シートの構造は以下のような特徴があります。
3列目にはスペースアップシートが搭載されており、座席を跳ね上げることで5人乗車時の荷室を大幅に拡張できます。この設計により、日常使いから長距離旅行まで幅広いシーンに対応可能です。
室内寸法は室内長3,005mm、室内幅1,660mm、室内高1,360mmと、ミニバンクラストップレベルの広さを確保しています。
8人乗りモデルでも上級グレードでは、快適性を重視した装備が充実しています。特に注目すべきは前後左右独立温度コントロールフルオートエアコンの採用です。
主な快適装備。
エントリーグレードのXでは一部装備が簡素化されていますが、基本的な快適性は十分に確保されています。ダッシュボードには専用の「グラファイトメッシュ」パターンが採用され、シート素材はファブリック仕様となっています。
ステアリングヒーターも上級グレードでは標準装備となっており、冬場のドライブでも手のひらから温まる快適性を提供します。
8人乗りモデルの大きな魅力は、シートアレンジの多彩さにあります。家族構成や使用目的に応じて、様々な空間活用が可能です。
主要なシートアレンジパターン。
これらのアレンジは工具不要で簡単に行えるため、日常的な使い勝手も良好です。
2025年1月に追加されたエントリーグレード「X」により、8人乗りアルファードの価格帯は大幅に見直されました。従来モデルと比較して約120万円も安価な510万円からの設定となっています。
グレード別価格構成。
この価格設定により、これまでアルファードを諦めていた層にもアプローチが可能となりました。特にファミリー層やビジネス用途での需要拡大が期待されています。
外装の簡素化はあるものの、基本的な走行性能や安全装備は上級グレードと同等レベルを維持しており、コストパフォーマンスの高さが際立っています。
8人乗りモデルを検討する際は、使用目的と家族構成を明確にすることが重要です。購入後の後悔を避けるため、以下の点を事前にチェックしましょう。
購入前の確認ポイント。
最適な選択をするための判断基準。
実際の購入前には必ず試乗を行い、シートの座り心地や空間の広さを体感することをお勧めします。特に3列目シートの快適性は、実際に座ってみないと判断が困難です。
中古車市場でも8人乗りモデルは比較的流通量が少ないため、新車での購入を前提とした検討が現実的です。メンテナンス性や将来の下取り価格も考慮して、総合的な判断を行いましょう。