バインディングを外さずに積んだまま走ると、80km/hを超えた時点で積載違反になることがある。
INNOは、株式会社カーメイトが展開するルーフキャリアブランドです。国内メーカーならではの強みとして、日本車への適合データが非常に充実しており、軽自動車からSUVまで幅広い車種に対応しています。
知っている人は少ないですが、カーメイトはバインディングブランド「FLUX(フラックス)」も手掛けているメーカーです。つまり、スノーボード文化そのものと深い関わりを持つブランドが、キャリアも作っているというわけです。これは信頼性の根拠になります。
INNOのスノーボードキャリアは大きく2種類のカテゴリに分かれます。一つはベースキャリアに後付けできる「アタッチメント型」、もう一つはルーフに直接フックで引っかける「専用ウィンターキャリア型」です。どちらが自分に合っているかを理解するだけで、選択が格段に絞り込まれます。
価格帯はアタッチメント型が実勢価格で約8,000円〜15,000円程度、専用ウィンターキャリア型が約15,000円〜25,000円程度となっており、同クラスの海外ブランド(スーリーなど)と比較すると1〜2万円ほど安い傾向があります。つまり、コスパ重視ならINNOが条件です。
| ブランド | メーカー | 価格帯の目安 | 特徴 |
|---|---|---|---|
| INNO(イノー) | カーメイト(日本) | リーズナブル | 国内車種への適合◎ |
| THULE(スーリー) | スウェーデン系 | 高め | デザイン・耐久性◎ |
| TERZO(テルッツォ) | PIAA(日本) | 中価格帯 | 国内適合◎ エアロ性能 |
なお、メーカー間でパーツの互換性はほぼありません。ベースキャリアをINNOで揃えたなら、アタッチメントもINNOで統一するのが基本です。
INNOのスノーボード積載用キャリアには、現行ラインナップとして主に4つの代表モデルがあります。それぞれ用途と前提条件が異なるため、自分の状況に照らし合わせることが大切です。
まず整理しておきたいのが「どの型がどのカテゴリか」という点です。
これは使えそうです。UK729とRH728の違いは「ルーフレールの有無」だけという点を覚えておけばOKです。
ポイントをまとめると、「ベースキャリアをすでに持っている(または今後も使いたい)」ならINA951/INA952、「スノーボードシーズンだけ手軽に使いたい」ならUK729/RH728が候補になります。
INA951やINA952を選んだ場合、事前にベースキャリアの準備が必要です。ベースキャリアは「ステー・フック・バー」という3点セットで構成され、これらは車種・年式・グレードによって厳密に指定されます。
ここが一番の躓きポイントです。パーツを個別に買い揃えると、思ったより費用がかかることがあります。たとえば、エクストレイルにエアロベースフラッシュタイプを付ける場合、ステー(XS300)・フック(TR195)・バー2本(XB100+XB93)の合計が税込46,420円になるケースもあります。これは名刺サイズの部品を4種類集めるだけでそれだけかかるという話です。意外ですね。
ベースキャリアには「エアロベース」と「スクエアベース」の2種類があります。
車種適合の調べ方は手順が決まっています。まずINNOの公式「カーメイト車種別適合情報(https://db.carmate.co.jp/matching/output/index.php?brand=inno)」にアクセスし、「システムキャリア」を選択してメーカー・車種を入力するだけです。車種適合確認はここで完結します。
適合表を確認すると「アタッチメント積載条件」も表示されます。ここに「○」がついていないアタッチメントはベースキャリアの種類を変えないと取り付けられません。これも見落としがちな注意点なので、必ず確認しましょう。
ここは読み飛ばしがちですが、実は最も重要なセクションです。取扱説明書に記載された積載ルールを知らないまま使うと、走行中に板が落下する大事故につながります。
まず積載の基本から確認しましょう。INNOのUK729・RH728取扱説明書によると、スノーボードを1枚積む場合は「バインディングを上に向けて積む」のが基本です。2枚積む場合はキャリアの両側に1枚ずつ、バインディングを上に向けて積みます。これが原則です。
注意が必要なのはバインディングの位置です。バインディングが前後キャリアの間に収まらない場合、片方のバインディングを前側キャリアの前方に出す形で積載します。この場合、取扱説明書では「80km/h以下で走行すること」と明記されています。高速道路は一般的に最高速度100km/hですが、このケースでは速度を落とす必要があります。これを知らないと安全基準を超えた走行になってしまうわけです。
走行前に確認すべきチェックリストはこちらです。
寒冷地に向かうスノーボード旅行では、気温差や振動でキャリアのボルトが緩みやすくなります。PAやSAでの休憩時に手でキャリアを揺すって緩みを確認する癖をつけましょう。車にはドライバーや締め付け工具を1本積んでおくと安心です。
なお、RH728/UK729の取扱説明書には「走行前に積載物をセットした状態で前後キャリア合わせて8か所の締め付けを確認すること」とも記されています。出発前の8点確認、これが基本です。
参考:INNO公式サイトより各種キャリアの取扱説明書を確認できます。安全使用のために必ず一読を。
INNO ウィンターキャリア 製品情報一覧 | INNO(イノー)公式サイト
多くの記事では「付け方」や「選び方」で終わります。ただ、車好き・スノーボード好きにとってキャリアは「週に1〜2回使うもの」ですから、使い勝手の細かいストレスを減らす視点が大切です。
まず見落とされがちなのが「着脱の手間とシーズンオフ問題」です。スクエアバーやアタッチメントは正直、取り外しが面倒です。特にINA952のメモリークランプ機能は、一度バーに対する取り付け位置を設定してしまえばシーズン中の着脱が格段に楽になる設計です。シーズン中は付けっぱなし、シーズンオフに外す、という使い方をするなら、このメモリー機能は1シーズンで何十回という作業を楽にしてくれます。これは使えそうです。
次に「風切り音対策」の話です。スクエアベースを使っていて高速道路での風切り音が気になる場合、バーの形状を変えるより先に「アタッチメント自体を取り付けておく」だけで音が減ることがあります。アタッチメントがバーの上面に乗ることで、上下の気流の差が減り、風切り音の発生が抑えられる仕組みです。つまり、スノーボードキャリアを付けていない状態よりも、付けた状態の方が静かというケースがあります。意外ですね。
さらに、ルーフキャリアの重要な見落としポイントとして「駐車場の高さ制限」があります。立体駐車場の多くは2.0m〜2.1mの制限を設けており、板を積んだ状態では車高が大幅に上がります。特にSUVやワンボックスにUK729を付けてスノーボード4枚を積んだ状態は、車検証の記載車高から数十cmプラスになります。ゲレンデ近くのスキー場駐車場や、帰路に立ち寄るショッピングモール・温泉施設などで高さ制限に引っかかるリスクがあります。
この問題への対策は非常にシンプルです。取り付け後に一度積載状態での全高を巻き尺で計測し、その数字を運転席のサンバイザー裏にメモしておくだけでOKです。たった5分の計測で、不要なトラブルを回避できます。
また、板を屋根に出したまま長距離走行をすると、排気ガスや道路上の砂埃でノーズやテールが汚れます。ゲレンデから帰宅した後は早めに板を外し、ブーツ用タオルやウェット系クロスで拭き取るとエッジサビの予防にもなります。板のケアとキャリアの使い方はセットで考えると、長持ちにつながります。
参考:INNOのベースキャリア適合情報の調べ方、および購入手順の公式ガイド。
購入のてびき | INNO(イノー)ルーフキャリア&ルーフボックス公式ガイド

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