「車 ライオンのマーク」と検索している人が街中で見かけたエンブレムは、ほとんどの場合、フランスの自動車ブランドであるプジョーです。プジョーは、前方を向いて後ろ脚で立つライオン、あるいは盾の中にライオンの頭部を描いたロゴで広く知られています。フロントグリルの中央、リアゲート、ハンドル中央、アルミホイールのセンターキャップなどに同じモチーフが使われるため、車名を見なくてもブランドを識別しやすいのが特徴です。
日本国内で見かけやすい代表的なプジョー車には、コンパクトハッチバックの208、Cセグメントハッチバックやステーションワゴンの308、SUVの2008・3008・5008などがあります。セダン、クーペ、ワゴン、SUVと多様なボディタイプを展開してきたため、ライオンのマークが付く車といっても、車体の大きさやデザインは一様ではありません。エンブレムを手掛かりにした後は、数字を中心とする車名表示も確認すると、より正確に車種を絞り込めます。
プジョーは1810年にフランスで始まった企業を起源とし、自動車だけでなく、工具、二輪車、調理器具などにも関わってきました。ライオンマークは単なる動物デザインではなく、こうした長いものづくりの歴史を引き継ぐブランドアイデンティティです。自動車の顔つきに力強さと上質感を与える存在であり、プジョーを語るうえで外せない記号といえます。プジョー公式サイトでも、ライオンエンブレムの変遷と各時代の車両デザインが紹介されています。
参考)https://www.peugeot.co.jp/brand/peugeot-universe/peugeot-lions.html
プジョー公式:プジョーのロゴとその歴史
プジョーのライオンは、最初から自動車用のマークとして生まれたわけではありません。19世紀のプジョーは鋼製品、とりわけノコギリなどを製造しており、ライオンには製品の性能を象徴させる意味が込められました。鋭い歯はライオンの歯のような切れ味、しなやかな刃はライオンの背骨の柔軟さ、速い切断は獲物に襲いかかるライオンの速さに重ねられています。
ライオンを用いた商標は1858年に正式登録され、のちに自動車へ受け継がれました。初期には矢の上を歩くライオンが使われ、車両のグリルやラジエーター周辺では立体的なマスコットとして表現された時期もあります。その後、立ち上がるライオン、横向きのライオンの頭部、クローム調のライオンなど、時代のデザイン感覚に合わせて姿を変えてきました。
2021年には、盾形の中に横顔のライオンヘッドを配した新しい意匠が公開されました。現在のロゴは、以前のように全身を見せるライオンとは異なり、紋章のような重厚さを感じさせるデザインです。古いプジョーで見られる立つライオンと、近年の盾形ライオンヘッドの差を知っておくと、駐車場や中古車サイトでおおまかな年代感をつかむヒントになります。プジョーは1858年からライオンをブランドの象徴に用い、2021年に新しい紋章風ロゴへ刷新しました。
参考)https://www.peugeot.co.uk/about-us/brand/peugeot-magazine/the-peugeot-lion-history-of-a-symbol.html
| 時期・特徴 | ライオンの表現 | 見分ける際の目安 |
|---|---|---|
| 初期のブランド表現 | 矢の上を歩く全身のライオン | 自動車以前の工具・鋼製品の歴史を表す意匠 |
| 旧世代のプジョー車 | 後ろ脚で立つ全身のライオン | グリル中央にクローム調の獅子が配される例が多い |
| 近年のプジョー車 | 盾の中に描かれた横顔のライオンヘッド | 現代的でフラットな紋章風デザインが目印 |
| ボンネットマスコットの時代 | 立体的なライオン像やライオンヘッド | クラシックカーではエンブレムの立体感にも注目する |
動物を使ったエンブレムは多く、遠くから一瞬見ただけではプジョーと別ブランドを取り違えることがあります。特に跳ね馬、雄牛、猛禽類、猫科動物などは、躍動感があるためライオンに見えることがあります。しかし、プジョーの特徴は、ブランド名の文字よりもライオンそのものを大きく見せるデザインと、フランス車らしい個性的なフロントマスクの組み合わせです。
例えばフェラーリは跳ね馬、ランボルギーニは闘牛、ジャガーは跳びかかるジャガーを用います。これらはプジョーのライオンと同じく動物が中心のロゴですが、姿勢、背景、盾の形、文字の配置が異なります。また、ローバーの過去のバッジには船が使われ、アストンマーティンには翼、スバルには星が描かれています。車名やブランド名が読めない状況では、動物の種類だけで即断しないことが重要です。
現行に近いプジョーを見分けたい場合は、まずフロントエンブレムの外形を見ます。盾形の枠の中に横顔のライオンヘッドが入っていれば、新しいブランドロゴの世代です。ライオンの全身が中央で直立し、前脚を上げているように見える場合は、従来のロゴを採用した世代と考えられます。ただし、年式だけで完全に判断することはできません。モデルの切り替え時期、グレード、部品交換、カスタムなどで見え方が変わるためです。
フロントグリルも大きな判断材料になります。近年のプジョーには、ボディカラーに近い縦方向の意匠や、エンブレム周辺から広がるようなグリル処理を採用するモデルがあります。さらに、ライオンの牙を連想させる縦長のデイタイムランニングライトを特徴とする車種もあり、盾形のロゴと組み合わさると現代プジョーらしさが強まります。一方、旧世代では、横長グリルやクロームの立体エンブレムが印象的なモデルもあります。
中古車を調べる際は、写真だけで「新しいロゴだから高年式」と決めないようにしてください。登録年、初度登録年月、型式、走行距離、点検整備記録、保証内容を確認することが基本です。エンブレムは所有満足度や見た目の印象に関わる大切な要素ですが、購入判断では車両状態と維持履歴を優先する必要があります。プジョーの現行ブランドロゴは2021年に公開されたライオンヘッドの紋章で、以前の全身ライオンとは明確に印象が異なります。
参考)PEUGEOT LION ROARS LOUDER. プジョ…
ライオンのマークに惹かれてプジョーを検討するなら、見た目だけでなく、用途に合うボディタイプを具体的に考えましょう。街乗り中心で取り回しを重視するなら208のようなコンパクトモデル、荷物や後席の使いやすさも求めるなら308や308 SW、視界の高さやSUVらしいスタイルを優先するなら2008・3008・5008といった選択肢があります。同じライオンエンブレムでも、乗り味、室内空間、パワートレイン、維持費の性格は大きく異なります。
輸入車の中古購入では、正規販売店や専門店で整備履歴を確認し、消耗品の交換状況、電装品の動作、タイヤの製造年、警告灯の有無、診断機による点検内容を見ましょう。試乗できる場合は、エンジン始動直後、低速時の変速、ブレーキの感触、異音、エアコン、運転支援機能、スマートフォン連携などを自分の使い方に沿って確かめることが大切です。
また、エンブレムの傷や欠損は小さく見えても、フロントグリルの部品交換やセンサー類との兼ね合いが生じるケースがあります。洗車時には強い研磨剤をロゴ周辺へ多用せず、柔らかいクロスと適切なカーシャンプーで汚れを落とすとよいでしょう。ライオンマークはプジョーの長い歴史を背負う象徴であり、車を所有する楽しさを視覚的に高めてくれる要素です。ただし、憧れのエンブレムを入口にしながらも、実際の車選びでは使用目的、予算、整備体制、試乗で感じる相性を総合して判断することが、満足度の高い一台につながります。

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