出頭しないで放置違反金を払うと、点数はつかないが2か月間車を使えなくなる場合がある。
「駐禁のステッカーを貼られた」という経験がある人にとって、まず気になるのは「いくら払うのか」という点でしょう。放置違反金の金額は、違反した場所の区分と車両の種類によって異なります。
まずは基本の金額を表で確認しましょう。
| 違反の種類 | 普通車 | 大型車 | 二輪車・原付 |
|---|---|---|---|
| 放置駐車違反(駐停車禁止場所) | 1万8,000円 | 2万5,000円 | 1万円 |
| 放置駐車違反(駐車禁止場所) | 1万5,000円 | 2万1,000円 | 9,000円 |
| 駐停車違反(駐停車禁止場所) | 1万2,000円 | 1万5,000円 | 7,000円 |
| 駐停車違反(駐車禁止場所) | 1万円 | 1万2,000円 | 6,000円 |
「放置駐車違反」と「駐停車違反」の違いは、運転者が車から離れているかどうかです。車を離れていれば「放置駐車違反」に該当し、金額が高くなります。これが基本です。
もう一点注意が必要なのは、高齢運転者等専用駐車区間での違反です。官公庁や病院の周辺でよく見かける「身体障害者等用駐車場」の専用スペースに駐車してしまうと、上記の金額にさらに2,000円が加算されます。普通車なら駐停車禁止場所で2万円になるため、知らずにうっかり停めると痛い出費になります。
また、放置違反金の額は「反則金と同額」という原則があります。つまり、出頭して反則金を払う場合も、出頭せずに放置違反金の納付命令を受けて払う場合も、支払う金額は変わりません。金額だけを見れば同じということですね。
ただし、支払い方法によって「違反点数がつくかどうか」が変わります。この点は次のセクションで詳しく解説します。
参考リンク(放置違反金の金額を車種・違反種別ごとに一覧で確認できる警視庁の公式情報)。
警視庁|反則行為の種別及び反則金一覧表
「出頭しないほうが点数がつかない」という話を耳にしたことがある方も多いかもしれません。これは正確には本当の話ですが、仕組みをきちんと理解しておく必要があります。
まず整理しましょう。駐車禁止エリアで黄色い確認標章(ステッカー)を貼られた後、対応は大きく2つに分かれます。
つまり出頭しない、が条件です。ただし、ここで誤解してはいけないのが「完全にお咎めなし」ではないという点です。
放置違反金を支払っても、その違反の記録は残ります。同じ車で6か月以内に3回以上の放置違反金の納付命令を受けると、車両の使用制限命令が発動します。普通車であれば最長2か月、車が使えなくなるのです。カーライフを楽しむ方にとっては大きなデメリットですね。
また、過去1年以内に使用制限命令を受けた前歴がある場合は、条件がさらに厳しくなります。前歴が1回あれば「2回の納付命令」で制限対象になり、前歴が2回以上あれば「たった1回」でも使用制限命令が下ります。繰り返しの違反には要注意です。
参考リンク(出頭した場合・しない場合の手続きの流れと点数の加算ルールが図解で確認できる)。
警視庁|放置駐車違反に対する責任追及の流れ
「なんとなく後回しにしてしまった」「納付書が届いたのに放置してしまった」という方に知っておいてほしいのが、滞納した場合のリスクです。放置違反金は税金と同様の扱いになるため、滞納への対応は非常に厳しいものがあります。
リスクは段階的に拡大します。
まず第1段階として、督促状が届きます。納付期限を過ぎると公安委員会から督促状が郵送されてきます。この時点で年14.5%の延滞金が加算されます。1万5,000円の違反金であれば、1年放置すると約2,175円の延滞金が上乗せされる計算です。
第2段階は車検拒否です。督促を受けた状態で滞納を続けると、車検の際に「放置違反金を納付したことを証する書面」を提示しなければ車検証の返付を受けられません。車検が通らないということですね。これはいわゆる継続車検だけでなく、構造等変更車検も対象です。愛車の改造を楽しむ方にとっても他人事ではありません。
そして第3段階が最も深刻な財産差し押さえです。督促状を発した日から10日経過しても納付されない場合、地方税の滞納処分と同じ手続きで強制徴収が始まります。差し押さえの対象は銀行預金・給与・生命保険の解約返戻金・車そのものなど多岐にわたります。
意外なのは、車を廃車にしても支払い義務は消えないという点です。違反した車がなくなっても、違反金の追跡は使用者個人に対して行われます。そのため、どこまでも追いかけてくることになります。
参考リンク(滞納した場合の差し押さえの流れと延滞金について大阪府警が具体的に解説している)。
大阪府警|放置違反金の督促・強制徴収(滞納処分)について
放置違反金の納付命令が届いた際、一緒に同封されてくるのが「弁明通知書」です。この書類、実は適切に使えば違反金の支払いを免れるケースがあることはあまり知られていません。これは使えそうです。
弁明が認められる主なケースは以下の3つです。
注意が必要なのは「弁明を提出しても審査結果は通知されない」という点です。弁明が通った場合でも連絡は来ません。弁明が認められなかった場合のみ、放置違反金納付命令書が改めて郵送されてきます。つまり、命令書が届かなければ弁明が認められたと判断してください。
また、弁明書の記載内容が審査を左右します。「なんとなく釈明する」だけでは認められる可能性が低く、具体的な根拠と証拠(写真・書類など)を添えた書面を提出することが重要です。
「弁明書をどう書けばいいかわからない」という場合は、交通事故・違反に詳しい行政書士や法務相談窓口に相談するのも一つの選択肢です。無料相談を行っている専門家も多いため、まず問い合わせてみることをお勧めします。
参考リンク(弁明の機会の付与・認められる条件について警察庁の指針に基づき詳しく解説している)。
交通事故・違反の法務相談室|駐車禁止違反のペナルティと弁明の機会
ここまで読んで「1回くらいならいいか」と思っている方に、知っておいてほしい重要な制度があります。それが「車両使用制限命令」です。
この制度は、同じ車で6か月以内に3回以上の放置違反金の納付命令を受けた場合に発動します。普通車の場合、最大2か月間の使用制限となります。2か月間は文字通り「その車を運転してはいけない」という命令です。愛車に乗れない期間が続くのは、車好きにとっては相当なストレスになるでしょう。厳しいところですね。
さらに、過去1年以内に使用制限命令を受けた「前歴」がある場合の条件は以下のとおりです。
| 前歴の回数 | 使用制限になる納付命令の回数 |
|---|---|
| 前歴なし | 6か月以内に3回 |
| 前歴1回 | 6か月以内に2回 |
| 前歴2回以上 | 1回でも使用制限 |
つまり、使用制限命令を2回以上受けた経験がある車は、次の1回で即制限という厳しいルールが適用されます。また、放置違反金を毎回きちんと払っていても、納付命令の回数がカウントされ続ける点も要注意です。「払ってるから大丈夫」だけでは問題ありません。
加えて、車検拒否との合わせ技も存在します。放置違反金を滞納して督促を受けた状態では、使用制限命令の有無に関わらず、次回の車検が通りません。放置違反金の滞納+車検時期が重なると、車に乗れない期間が長引くリスクがあります。
車検の時期を把握したうえで、違反金の支払い状況も定期的に確認する習慣が大切です。スマートフォンのリマインダーなどで「違反金の未払いがないか確認」と定期メモを入れておくと、うっかり忘れを防げます。
参考リンク(使用制限命令の前歴とカウントルールについて、警視庁の公式ページで図解付きで確認できる)。
警視庁|放置駐車違反に対する責任追及の流れ(使用制限・車検拒否)

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