アウルス セナート ロールスロイス級の装甲技術で実現したロシア製最高級大統領専用車

プーチン大統領が愛用するロシア初の国産高級車アウルス セナートは、ロールスロイス級の品質とポルシェエンジンを搭載した装甲仕様。価格や防弾性能などの驚くべき技術とは?

アウルス セナート ロールスロイス級の装甲仕様大統領車

アウルス セナートの3つの特徴
🚗
ポルシェ製V8ハイブリッドエンジン

598馬力のV8ツインターボエンジンと電気モーターで0-100km/h加速は6秒を実現

🛡️
世界最高クラスの防弾性能

VR8/VR10レベルの装甲仕様で狙撃弾や手榴弾にも耐える防護レベル

💎
ロールスロイス級の内装品質

価格1億5千万円の超高級仕様で最高級レザーと22本スラットの大型グリル

アウルス セナートの価格と装甲仕様の驚きの防弾性能

アウルス セナートの価格は、標準モデルで約2,700万円、大統領専用のリムジン仕様は約1億5千万円という超高級車となっている。最も注目すべきは、その装甲仕様の防弾性能で、国際規格VR8/VR10というトップクラスのセキュリティレベルを実現している。車体重量は防弾装甲により6.5トンにまで増加し、厚さ6センチの防弾ガラス、防弾タイヤ、防爆燃料タンクを装備している。
参考)現在モスクワでプーチンのアウルスに無料で乗車可能 - ロシア…
youtube
さらに興味深いのは、この装甲車両が徹甲弾、狙撃弾、手榴弾にまで耐えられる設計となっていることだ。車内には消火システム、クリーンエアシステム、外部インターホン、非常脱出口まで備えられており、まさに戦車レベルの防護能力を持つ移動要塞となっている。
参考)プーチン大統領の戦車のような車両

 

ロールスロイスと比較したアウルス セナートのポルシェ製エンジン技術

アウルス セナートのパワートレインは、ポルシェエンジニアリングと共同開発された4.4リッターV8ツインターボエンジンが核となっている。このエンジンは598馬力を発生し、62馬力の電気モーターと組み合わせたハイブリッドシステムを採用している。9速ATトランスミッションと全輪駆動システムにより、0-100km/h加速はわずか6秒を実現している。
参考)ロシアの大統領車「アウルス・セナート」の正体とは

 

ロールスロイス ファントムが6.7リッターV12エンジンで571馬力を発生するのに対し、アウルス セナートはより小排気量ながらハイブリッド技術により同等以上のパフォーマンスを実現している。特筆すべきは、ロシアの厳しい気候条件と道路環境を考慮した独自の設計思想で、最低地上高200mmを確保している点だ。
参考)ロールスロイスの種類を解説。世界最高峰の高級車の車種の特徴を…

 

アウルス セナート大統領専用車の内装と高級装備の実態

アウルス セナートの内装は、黒を基調とした最高級レザーで仕上げられ、随所にクロームメッキが施されている。インストルメントパネルには四角形を組み合わせたデザインが採用され、アナログクロック、ギョウシェ加工の装飾など、ロールスロイス級の職人技が随所に見られる。後席には4ゾーンオートエアコン、リアマルチメディアシステム、車内Wi-Fi機能が標準装備されている。
参考)全長6m超! プーチン大統領が「大きな高級車」をプレゼント!…

 

メーターには高精細なデジタルクラスター、最先端のインフォテイメントシステムが組み込まれており、大型の20〜22インチホイールとLEDヘッドライトが外観の威厳を演出している。ダッシュボードのエアコン吹出口は大小の四角形を組み合わせた独創的なデザインで、各部のデザイン的統一性は非常に高いレベルにある。
参考)ポルシェ製V8/V12を積むと言われるロシア初の高級車、「ア…

 

ロシア国産技術で開発されたアウルス セナートの国際的評価

アウルス セナートの開発は、ロシア国営のNAMI(中央自動車エンジン科学研究所)が主導し、ボッシュ、ポルシェエンジニアリング、マグナ、フランスのサウンド&サイト社などの国際的パートナーが技術協力している。塗装品質についてある業界関係者は「レクサスを軽く超えるレベル」と評価しており、ロシアの本気度の高さがうかがえる。
参考)プーチン大統領が広告塔! ポルシェエンジンを積んだロシアの超…

 

興味深いことに、この車両は2019年のG20大阪サミットでも実際に使用され、大阪の街を走行している。プーチン大統領は海外出張時にはイリューシンIl-76輸送機でこの車両を運搬しており、国際的な公式行事でもロシア製高級車の威信を示している。2024年には北朝鮮の金正恩委員長にも贈呈され、外交ツールとしても活用されている。

アウルス セナートの隠れた技術的特徴と量産体制の実現

アウルス セナートには、あまり知られていない独自の技術的特徴がある。350Vのハイボルテージ電力制御ユニットを搭載し、トランク床下のバッテリーレイアウトにより重心バランスを最適化している。さらに、ロシアのKATE製9速ATトランスミッションは、他車種からの流用ではなく、この車両専用に開発された独自仕様となっている。
参考)https://news.kakaku.com/prdnews/cd=kuruma/ctcd=7010/id=77341/

 

生産面では、タタールスタン共和国エラブガ工場で2021年5月から本格的な量産体制がスタートしている。品質管理にはフォードも協力していたが、現在は完全にロシア独自の技術で生産が継続されている。ブランド名「AURUS」は「AURA(オーラ)」「AURUM(ラテン語で金)」「RUSSIA」を組み合わせた造語で、当初から世界展開を視野に入れた戦略的ネーミングとなっている。
参考)プーチン大統領専用車としても活躍!ついに世界デビューを果たし…