安いと思って選んだ材料のせいで、完成後たった3か月で反りや水濡れが起きて作り直した人が実際にいます。
トノカバーを自作するとき、最初に「どんな材料が必要か」を整理しておくことが完成品の品質を左右します。ざっくり言うと、トノカバーの自作に必要な材料は「本体パネル材」「フレーム材(骨組み)」「表面の仕上げ材」「固定・シール材」の4種類に分けられます。これが基本です。
本体パネル材とは、トノカバーの板そのもの。MDF(中密度繊維板)・合板(コンパネ・ベニヤ)・ポリカーボネートなどが代表例です。フレーム材はパネルを支える骨格で、アルミフレームやスチールパイプ、木材の角材などが使われます。表面の仕上げ材は合皮・フェルト・カーペットなどで見た目と耐久性を上げるためのもの。固定・シール材は結束バンド・マジックテープ・ゴムシール・両面テープなどです。
なお、みんカラの実例を見ると「材料費2,500円程度で完成した」という報告も多く、既製品の純正トノカバー(車種によっては1万〜3万円以上)と比べると、コストを大幅に抑えられます。これは使えそうです。
ホームセンターには板材や角材が豊富に揃っており、素材選びの選択肢は思ったより広いです。まずは「どの車に付けるか」「どんな仕上がりにしたいか」を決めてから材料を選ぶのが正しい順番です。
| 材料カテゴリ | 代表的な素材 | 価格帯(目安) |
|---|---|---|
| 本体パネル材 | MDF、合板、ポリカーボネート、FRP | 500〜3,000円 |
| フレーム材 | アルミフレーム、スチールパイプ、角材 | 1,000〜8,000円 |
| 表面仕上げ材 | 合皮、フェルト、パンチカーペット | 300〜2,000円 |
| 固定・シール材 | ゴムシール、結束バンド、両面テープ | 200〜1,500円 |
参考:みんカラのトノカバー自作事例まとめ(実際の材料費や仕上がりを多数確認できます)
みんカラ|トノカバー 材料 自作 まとめ
DIYでトノカバーを作る場合、最もよく使われるパネル材が「MDF(中密度繊維板)」と「合板(コンパネ・ベニヤ)」です。どちらもホームセンターで1枚数百円〜1,000円程度から入手でき、加工しやすいのが特徴です。
MDFは表面が非常になめらかで、合皮を貼るときにムラが出にくく仕上がりがきれいになります。カットも鋸で直線に切りやすく、初心者向けの素材といえます。ただし吸湿・膨張に弱い点が最大のデメリットで、トランク内でも湿気が多い環境では半年〜1年でふやけることがあります。これが大きな落とし穴です。対策として防水塗料(ラバーチッピングやウレタンニス)を全面に塗ることが必須です。
合板(コンパネ)はMDFよりも水に強く、特に耐水合板(JAS規格品)であれば湿気に対してかなり強くなります。板厚は9〜12mmが一般的で、荷重がかかる部分には12mmが安心です。ただし断面がザラつくためサンドペーパーでの仕上げが必要です。
変に硬い材料を使うと、サイズ調整で失敗したときにやり直しが大変です。合板は木工ボンドで継ぎ足しもできるため、初回の採寸に自信がない場合には合板のほうが融通がきくという声もあります。つまり「きれいな仕上がり優先ならMDF、水回りや耐久性重視なら合板」が基本です。
参考:スバルR2向けトノカバー自作の実例(カラーボード+ワイヤーネット+フェルトで1,000円以内の実例)
lilyrow.work|スバルR2トノカバー 100均+ホームセンター材料で超簡単DIY
トノカバーの見た目と耐久性を決めるのが表面の仕上げ材です。多くのDIY事例で使われているのが「合皮(フェイクレザー)」と「フェルト」「パンチカーペット」の3種類です。
合皮は純正品に近い質感が出せるため仕上がりが最もきれいです。ロール売りやカット売りでホームセンターやネット通販から手に入り、50cm×100cmあたり300〜600円程度が相場です。MDFや合板にスプレーのりで貼り付けるのが一般的な方法で、コーナー部は少し温めると伸びやすくなります。ただし通気性がないため、密閉されたトランク内では夏場に熱や湿気がこもりやすい点は覚えておくべきデメリットです。
フェルトはハサミで切りやすく、貼り付けも比較的簡単で初心者向けです。純正トノカバーにも使われている素材で、見た目の落ち着きと防音・防振効果がわずかにあります。スプレーのりとの相性も良好。パンチカーペットはさらに厚みがあり、荷室全体のイメージと統一しやすい点が魅力で、材料費4,000円程度でトノカバー全体を仕上げた事例もあります。
仕上げ材は「見た目重視→合皮」「コスパ・作業性重視→フェルト・パンチカーペット」と覚えておけばOKです。
なお、仕上げ材とパネルを接着するには「スプレーのり」が扱いやすくおすすめです。広い面積への貼り付けに特に効果的で、3M製やコニシ製の強力タイプなら剥がれにくくなります。
トノカバーに骨格・フレームが必要な場合、素材選びで仕上がりの強度・重さ・耐久性が大きく変わります。代表的な選択肢がアルミフレームとスチールパイプです。
アルミフレームは車載DIYに最適な材料として知られています。その最大の理由は「水に濡れても錆びない」点と「軽量」な点です。角材の太さも15×15mmから100×100mmまで数種類あり、用途に応じて使い分けができます。六角レンチ1本だけで組み立てられ、途中でパーツを追加するときも既存のフレームの溝にナットを差し込むだけで対応できる柔軟性があります。ホームセンターでは入手しにくい場合も多く、通販・専門メーカーからの取り寄せが一般的です。
スチールパイプは強度が高くコストパフォーマンスに優れており、重量物を運ぶ場面で安心感があります。溶接・ねじ止め双方に対応でき、補強・改造もしやすい反面、錆対策(塗装・亜鉛メッキ処理)が欠かせません。屋外使用が前提のトノカバーには、特にサビへの対策が重要です。これが原則です。
軽さと防錆を重視するならアルミ、コストと強度を重視するならスチールという選択になります。なお、骨格を使わず板材のみで仕上げる「ボードタイプ」のトノカバーであれば、フレーム材自体が不要なケースも多く、MDF+合皮だけで完結させている事例も豊富にあります。
| フレーム材 | 重量 | 耐錆性 | 加工のしやすさ | 価格目安 |
|---|---|---|---|---|
| アルミフレーム | 軽い | ◎(錆びない) | 切断は少し硬め | 6,000〜8,000円 |
| スチールパイプ | 重い | △(要防錆処理) | 溶接・ねじ止め対応 | 2,000〜5,000円 |
| 木製角材 | 普通 | △(防水塗装推奨) | ◎(加工簡単) | 500〜2,000円 |
参考:アルミフレームによるキャンタートノカバーの共同DIY事例(設計・部品選定・組み立て手順を詳細に解説)
フレームDIYラボ|キャンタートノカバーをアルミフレームでカスタム
多くのDIY記事では「ホームセンターで新品を買う」前提で紹介されていますが、実はコストを大幅に下げられる「廃材・代替材の活用」という視点がほとんど語られていません。これを知ると得します。
たとえば、使わなくなったパレット(木製すのこ状のもの)は合板の代替として活用できます。また、古いテントの生地やトラックシートはターポリン(防水シート)の代替になります。アルミ建材の切れ端はフレームの補強材として再利用できてコスト削減になります。廃材を使う際は必ず強度と防水性を確認することが条件です。
また、100均素材を活用した事例も多く、ダイソーのプラバン(110円)1枚で簡易版のトノボードを自作した例もあります。「材料費110円+α」というのは決して誇張ではなく、実際にみんカラで報告されている実例です。防犯より「とりあえず荷物を隠したい」レベルであれば、100均のワイヤーネット+フェルト+結束バンドでも1,000円以内で仕上がります。
さらに意外な選択肢として、中空ポリカーボネートがあります。屋根材や二重窓でよく使われるあの素材で、1枚あたり約1,000〜2,000円で入手可能です。軽量・半透明・強度があるうえに防水性も高く、「つっかえ棒×中空ポリカ」でシンプルなトノカバーを自作した事例も登場しています。厚みは4〜6mmが扱いやすく、カッターやハサミで加工できる点が大きなメリットです。
参考:軽トラトノカバー自作ガイド(廃材再利用・素材比較・コスト試算を含む詳細解説)
inakaclub.net|軽トラのトノカバー自作ガイド|廃材再利用で低コストに作る方法
材料が揃ったとしても、使い方を間違えると完成後すぐに問題が出ることがあります。特にDIY初心者が陥りやすい落とし穴が3つあります。
1つ目は「採寸ミス」です。トノカバーの設置箇所はフラットに見えても、ホイールハウスの張り出しや後付けパーツの干渉など微妙な凹凸があります。メジャーで複数回・複数箇所を計測し、紙やダンボールで型取りしてから材料をカットするのがプロの手順です。板材は硬いので、サイズが合わなかったときの修正が大変です。採寸に1時間かけるだけで、作り直しリスクをゼロに近づけられます。
2つ目は「防水処理の省略」です。特にMDFは無塗装のまま使うと、梅雨・夏場の車内湿気で数か月でふくれや変形が発生します。防水塗料(ラバーチッピング、ウレタンニス)を最低でも2度塗りすることと、板の断面(エッジ部分)への処理が特に重要です。断面はシーリング材またはフェルトを巻くと効果的です。
3つ目は「固定方法の甘さ」です。走行中の振動でパネルやフレームが動くと、異音・ガタつきの原因になります。面ファスナー(マジックテープ)・ベルクロ・マグネットなどを組み合わせて、走行中にずれない固定方法を設計する必要があります。ボルト固定が最も確実ですが、荷物の出し入れのしやすさも考慮して選んでください。
材料に注意すれば大丈夫です。具体的には「パネル材→防水処理を忘れずに」「フレーム材→錆対策を施す」「表面材→接着剤の種類を間違えない(合皮にはスプレーのりが向く)」という3点を押さえることが、自作トノカバーを長持ちさせるための条件です。
なお、FRPを使う場合は成形に技術と時間が必要なため、初心者にはハードルが高めです。FRP専用液にはスタイロホームを溶かす成分が含まれているためナイロンテープで養生が必要など、独自の注意点もあります。FRPは「どうしても曲面が多いカスタム形状を作りたい」という上級者向けの選択肢と考えてください。
参考:FRPを使ったワンオフトノカバーの製作工程(スタイロホームからの型取り・積層・パテ処理まで詳細に解説)
GちゃんDIY奮闘記|ワンオフ自作 FRPトノカバー

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