タイタンは「芸人のネタにダメ出しを一切しない」と決めている、日本で唯一の大手芸能事務所です。
タイタンは1993年11月、太田光の妻・太田光代が個人事業主として設立した芸能事務所です。設立の背景には、爆笑問題が大手の太田プロダクションを離れたことで「干された」状態が3年近く続いたという、かなり深刻な事情がありました。
1990年に太田プロから独立した爆笑問題は、業界内での影響力から仕事を激減させられ、テレビへの露出がほぼゼロという状況に追い込まれます。転機が訪れたのは1993年10月、爆笑問題が「NHK新人演芸大賞」を受賞したこと。この受賞を機に太田光代が事務所立ち上げを決断し、翌11月にタイタンが誕生しました。つまり「有名芸人を集めるため」ではなく、「夫婦で生き残るため」という切実な動機が出発点です。
もともと爆笑問題だけの個人事務所として運営していく予定でしたが、爆笑問題を慕う後輩芸人が徐々に集まってきたことで、方針を転換。少数精鋭の体制を維持しながら所属タレントを増やし、現在では従業員15人(2020年時点)という小規模ながら、個性豊かな芸人が集う事務所に成長しました。
太田プロという名前と紛らわしいですが、タイタンとは別会社です。この点は意外と混同されやすいので、知っておくと便利ですね。
参考:タイタン(芸能プロダクション)の詳細な歴史と設立経緯
タイタンという事務所を語るうえで外せない近年の出来事が、2022年12月18日のM-1グランプリ優勝です。所属コンビのウエストランド(井口浩之・河本太)が、史上最多7,261組が参加した大会で頂点に立ち、タイタン初のM-1王者となりました。
これが快挙とされる背景には、M-1はほぼ吉本興業が制してきたという暗黙の流れがあったためです。ウエストランドの優勝で「非吉本勢」が2年連続で王座を獲得し、お笑い業界に新しい風が吹いたと評価されました。
審査員7人中6人がウエストランドに票を入れたという圧倒的な勝ち方も注目されました。結論は「6対1の大差」での優勝です。
ウエストランドが優勝の要因として語ったのは、前日に事務所の先輩・爆笑問題の太田光から受けたアドバイスでした。「目の前のお客さんとカメラの向こうのお客さんの両方を意識しろ」という言葉が刺さったと振り返っています。大きな事務所では得にくい、先輩から直接もらうこうした「生きたアドバイス」こそが、タイタンならではの財産といえます。
なお、優勝の瞬間、太田光代社長はM-1と関係ない仕事で不在の太田光の代わりに自宅で一人、酒を飲みながら観戦し、ファイナルステージ進出が決まった頃には泥酔、決勝優勝の瞬間には眠ってしまっていたという逸話が残っています。これはタイタンらしさを象徴するエピソードですね。
参考:ウエストランドのM-1グランプリ2022優勝と事務所タイタンの関係
【M-1】ウエストランド優勝で"非吉本勢"が2連覇 タイタン所属では初 - ORICON NEWS
タイタンをお笑い事務所と思っている人は多いですが、実は弁護士・元大阪府知事の橋下徹、作家・ミュージシャンの辻仁成、元フジテレビアナウンサーの山中秀樹、ハーバード大学卒のお笑い芸人パックンなど、ジャンルを超えた多彩な顔ぶれが所属しています。
これは「面白い」という基準が必ずしもお笑いに限らないというタイタンの事務所哲学を反映しています。橋下徹は退政界後に所属し、コメンテーターやタレントとして活動する際の窓口をタイタンに委ねました。辻仁成は2014年に移籍し、タイタンが映画製作事業に進出するきっかけも作りました。
芸人にとってのメリットも大きいです。下位の所属タレントでも「タレントさん」と扱われ、事務所から一方的な指示は最小限に抑えられます。これはキュウの二人が「所属していればどんなに売れていない芸人でも"タレントさん"と認識して扱ってくれます」と語っていたことからも明らかです。
つまり規模は小さくても実力主義、かつ自由という環境が、多様な人材を引き寄せている実態があります。これは使えそうな情報です。
お笑い業界では、所属芸人のネタを定期的にチェックし、事務所側がダメ出しをして修正させるという文化が一般的です。吉本興業などの大手はその仕組みが特に整っており、芸人のネタの方向性に事務所が介入するケースも珍しくありません。
タイタンはこれを原則として行いません。「芸人のネタにダメ出しをしない」というルールは、太田光の「芸人が考えることが一番面白い」という哲学から来ており、事務所として信頼できる芸人しか所属させないことが前提になっています。任せられる芸人しか入れないということですね。
その代わり、マネージャーの教育は厳しいといわれています。芸人の自由を守るために、マネージャーが高い能力で仕事を調整・管理する仕組みになっているわけです。
「タイタンの学校」のネタ見せでは、「本人が面白いと思っていることを前提に、それをどうより面白くするかという視点でアドバイスする」と在籍経験者が語っています。全否定ではなく「上乗せ型」のフィードバックが特徴で、これがウエストランドや春とヒコーキのような個性的な芸風を伸ばすことにつながっています。
2018年に設立された「タイタンの学校」は、タイタンが運営するお笑い養成所で、東京都杉並区の阿佐ヶ谷北にあるタイタン本社ビルを拠点としています。定員30人前後の少人数制という点が他の養成所との大きな違いです。
NSCなど大手の養成所は東京・大阪合わせると年間数百名規模の入学者を受け入れますが、タイタンの学校の芸人コースは毎年数十人規模。受講料は芸人コースが税込51万7,000円(2023年時点)、一般コースは22万円です。費用の面では、吉本のNSCが約50万円、人力舎のスクールJCACが約40万円前後と比べても同水準といえます。
少人数制のメリットは講師との距離感の近さです。卒業生には、春とヒコーキ(2期生)、まんじゅう大帝国(タイタンの学校設立前から所属)といった実力派がいます。春とヒコーキのぐんぴぃは、M-1グランプリでも複数回ファイナリストに選出されており、養成所出身ながら短期間で頭角を現した代表例といえます。
書類選考と面接オーディションを通過した人だけが入学できる仕組みで、入学すれば自動的にタイタンの芸人になれるわけではありません。修了後、事務所との「預かり契約」を獲得できるのは各期の一部のみです。6期生では13組が預かり契約となりました。預かり契約が条件です。
タイタンの学校に興味がある方は、公式サイトで最新の募集要項を確認するのがもっとも確実です。
参考:タイタンの学校の受講費・少人数制の詳細
タイタンには長年、あまり知られていない方針がありました。「女性タレントに汚れ仕事をさせたくない」という太田光代社長の意向から、事務所設立以来しばらくの間、原則として女性芸人を所属させないという方針が続いていたのです。
この方針が変わるきっかけとなったのが、2010年にタイタンへ移籍した日本エレキテル連合(中野聡子・橋本小雪)です。もともとは「日本パブリック連合」として松竹芸能に所属していた彼女たちが、爆笑問題への尊敬を理由にタイタンへ移籍したことで、女性芸人所属禁止という不文律が初めて崩れました。
その後2014年に「ダメよ~ダメダメ!」のフレーズで社会現象を起こすほどのブレークを果たしたことは記憶に新しいです。意外ですね。このブレークがなければ、タイタンに女性芸人が複数所属する現在の姿はなかったかもしれません。
現在は「ゆりありく」「瞬間メタル」など、女性を含むコンビや若手芸人が複数所属しており、事務所の雰囲気も多様化しています。日本エレキテル連合がその扉を開いたという事実は、タイタンの歴史を語るうえで欠かせない1ページです。
参考:日本エレキテル連合がタイタンへ移籍した背景と活動の詳細

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