ゴールド免許を持っているのに、警察署で更新できると知らずに遠い免許センターへ毎回出向いている人がいます。
ゴールド免許の更新を警察署で行えるのは、「優良運転者講習の対象者」だけです。これは聞き慣れない言葉かもしれませんが、要するに免許取得から5年以上が経過しており、かつ誕生日の41日前からさかのぼった5年間が無事故・無違反の人のことです。この条件を満たせばゴールド(金色)の免許証が交付され、指定警察署での更新が可能になります。
一方、ブルー免許(一般運転者・違反運転者)やグリーン免許(初回更新者)は、警察署では手続きできません。これが原則です。たとえ軽微な違反が1回だけであっても、一般運転者に区分されてしまうと、更新先は運転免許センターや試験場に限定されてしまいます。
もう一点、よくある誤解があります。「ゴールド免許ならどこの警察署でもいい」と考える方が多いですが、実際には都道府県の公安委員会が指定した警察署のみが対象です。更新通知ハガキに指定警察署の一覧が記載されているので、手続き前に必ず確認してください。
| 免許の種類 | 警察署での更新 | 講習時間 |
|---|---|---|
| 🥇 ゴールド(優良) | ✅ 指定警察署で可能 | 30分 |
| 🔵 ブルー(一般) | ❌ 原則不可 | 60分 |
| 🔵 ブルー(違反) | ❌ 不可 | 120分 |
| 🟢 グリーン(初回) | ❌ 不可 | 120分 |
更新ハガキが届いたら、まず講習区分を確認することが基本です。ハガキに「優良」と記載があれば、近隣の指定警察署で手続きを進められます。もし区分が不明な場合は、平日の午前8時30分〜午後4時30分の間に最寄りの交番か警察署に免許証を持参して確認できます。
実際に警察署で更新手続きをする流れは、以下のステップで進みます。大まかな所要時間は1時間程度です(講習30分含む)。
持ち物は以下のとおりです。
東京都では2024年2月から指定警察署での更新手続きが完全予約制になっています。WEBまたは自動音声ダイヤルで事前予約が必要です。更新ハガキに記載の「予約用ID」を手元に置いてから予約を進めましょう。これは知らないと当日受け付けてもらえないので注意が必要です。
受付時間は東京都を例にとると、平日8:30〜11:30・13:00〜16:30のみです。土日祝日、年末年始(12月29日〜1月3日)は対応していません。平日に休みを取る必要があることは覚えておきましょう。
参考:警察署での免許更新の流れと受付時間について(東京都・全国比較)
警察署で運転免許更新するには?流れや受付時間、予約方法(損保ジャパン)
車好きの方が警察署更新で意外と困るのが「後日交付」の問題です。運転免許センターや試験場であれば、手続き当日に新しい免許証を受け取れるのが基本です。しかし警察署では、都道府県によって当日に受け取れない「後日交付」になるケースがあります。これは痛いですね。
たとえば滋賀県の場合、警察署で申請すると新しい免許証の交付は約3週間後になります。神奈川県では、即日交付に対応しているのが川崎・横須賀・鎌倉・小田原・海老名・相模原北の6警察署のみで、それ以外の警察署では当日交付されません。大阪府警は「警察署での即日交付はできない」と明言しています。
一方、東京都の指定警察署では新しい免許証をその日に受け取れます。住んでいる都道府県によって対応が大きく異なるのが現状です。
後日交付になると、旧免許証を一旦返還してから新免許証を受け取りに再度出向く必要があります。その間は運転できないわけではありませんが(受付票が仮証明書代わりになるケースもあります)、新しいゴールド免許証を手に持てるまで3週間近く待つのは車好きにとってなかなか歯がゆいものです。
後日交付が嫌な場合は、運転免許センターや試験場での手続きを選択するのが確実です。センターは土日対応している場合もあるので、スケジュール的にも柔軟です。手続きの場所に縛りがないのなら、即日交付の可否で更新場所を選ぶという考え方もあります。
参考:都道府県別の即日交付・後日交付の違いを確認
神奈川県警察:即日交付警察署での運転免許更新について
2025年3月24日から、マイナ免許証を持つ優良運転者(ゴールド)を対象に、オンライン更新時講習が全国で一斉にスタートしました。これは車好きにとって大きなメリットです。
これまで警察署や免許センターに行って30分の講習を受けていたものが、事前に自宅のスマートフォンやパソコンで済ませられるようになりました。つまり警察署に行く目的が「適性検査・写真撮影・免許証交付のみ」に絞られ、滞在時間が大幅に短縮されます。
オンライン講習を利用できる条件は以下のとおりです。
手順としては、①マイナ免許証を取得する→②マイナポータルとの連携設定を完了させる→③更新期間中にマイナポータルからオンライン講習を受講(30分)→④警察署または運転免許センターへ出向いて更新手続きを完了、という流れです。
オンライン講習の手数料は標準額で200円と非常に安価です。従来の窓口講習手数料(500円前後)よりも300円ほど安くなります。5年ごとの更新とはいえ、余計な出費を削れるのはいいことですね。
ただし、注意点があります。オンライン講習を受講しただけでは更新は完了しません。適性検査(視力検査)と免許証交付のために、必ず警察署や免許センターへ出向く必要があります。また、従来の運転免許証のみ(マイナ免許証なし)を選択した場合は、オンライン講習の対象外になります。
参考:2025年3月24日スタートのオンライン更新時講習の詳細
警視庁:オンライン更新時講習について
ゴールド免許のまま警察署で更新を続けてきた人が、ふとした違反でブルーになると、次回から警察署での更新ができなくなります。これは車好きには特に気をつけてほしいポイントです。速度超過1回、一時不停止1回、シートベルト不着用(違反点数がつく状況)など、いずれも違反点数1点がつけばゴールド条件から外れます。
その結果として起きることは3つあります。①更新場所が警察署から運転免許センター・試験場に変わる、②任意保険のゴールド免許割引(平均5〜10%)が失われる、③更新講習時間が30分→1時間以上に増える、の3点です。年間10万円の保険料を払っているドライバーなら、5年間で最大5万円の差が生じる計算になります。損失は大きいですね。
また、「3か月特例でゴールドが維持できる」という都市伝説を信じている人が一定数います。これは間違いです。3か月特例は「免許停止処分を判定する累積点数」に関するルールであって、ゴールド免許の取得条件(過去5年間無事故・無違反)とは別物です。違反の事実が残っている以上、点数がゼロになっても次の更新でゴールドにはなれません。
もう一つ、現地に着いてから困りがちなのが駐車場問題です。東京都内23区の指定警察署では、更新手続き者用の専用駐車場がない場所も多く、周辺のコインパーキングが混雑することも珍しくありません。車好きならついマイカーで出向きがちですが、都市部では公共交通機関を使ったほうが結果的にスムーズです。
最後に、経由更新という便利な制度も頭に入れておきましょう。長期出張・単身赴任などで住民票の住所地以外にいる場合、ゴールド免許保持者であれば現在地の都道府県公安委員会を経由して更新申請ができます。新しい免許証は住所地の公安委員会から後日(約3週間)郵送されてくる仕組みです。帰省できなくても更新期限が切れる心配がなくなる、使える制度です。
参考:ゴールド免許の経由更新(住所地以外での更新)についての詳細
ゴールド免許は全国どこでも更新できる!「経由更新」とは?(clicccar)